君がくれた永遠-4
もう私の気持ちは晶奈に届かないと悟った。引っ越し先が近かったら今の想いは消えずずっとあなたを想っていようと思ったのに……。あなたの声、あなたの笑う顔さえもが私から消えるなんて………嫌!
「私もそこに行く!晶奈ちゃんと別れるなんて考えたくないよ!」
「それは嬉しいよ……、でも引っ越し先が外国なの」
もう絶望を覚えた。日本内ならまだしも外国となれば話は別だ。私たちは沈黙を守ったまま教室に戻った。
引っ越しだよね……。
もう私の前には居られないのよね?
ずっと晶奈のことばかり考えてる私がいた。時間は放課後へと変わっていた。
「礼夢帰ろう……」
「うん…」
最後の帰り道…。普段とは違う空気が流れているのがわかった。
「礼夢これ」
「?」
晶奈の手には一つのアクセサリーが乗っていた。
「私の大事なもの。礼夢にあげる」
「それは悪いよ…、大事なものなら尚更……」
「いいの、これより大事なものが手に入ったから…」
彼女は笑ってアクセサリーを礼夢の首に巻いた。
「よく似合ってるよ礼夢」
「ありがとう……」
カツン!
アクセサリーの一部が落ちた。それは何処かさ迷うかのように転がっていく。
私は無我夢中でそれを追い掛けた。
「礼夢!危ない!」
「え……」
私はその時景色が真っ白に変わった。ここは何処なのだろう?私は一体……
その時、真っ白な世界から一本の腕が伸びてくる。
その刹那、晶奈の笑う顔が見えた。はっきりと……、そして晶奈の口から
「礼夢好きよ……」
はっきりとそう聞こえた
真っ白な世界から次に見えた景色は白い部屋だった。辺りを見渡せば私の腕に変なチューブが巻かれていることに気付いた。
「あれ……ここは?」
誰もいない部屋。
聞こえるのは外の風の音だけ、それ以外は何も聞こえなかった。
ゆっくりと立ち上がり私は窓から見える景色に見覚えがあった。ここは……病院の中?