姉妹ケンカ-1
「ついてこないで!もうお姉ちゃんなんか知らない!」
「ちょっと美久、待ちなさい!話を聞きなさいよ」
私は一生懸命、妹の美久を追いかける。
ケンカのきっかけって何だっけ?
姉妹だものきっと下らないことよね。
だからきっと行くところもアソコ。
小さい頃からよく二人で遊んだ神社。
ほらね。着いた。
姉妹はお互い肩で息をしながら向かい合っていた。
「もう、いいかげんにして!いつまでも子ども扱いしないで」
「何言ってるの。中学生なんて子供よ。義務教育よ?背伸びはやめなさい」
「もうほっといて!」
「きゃあっ!」
「美久!」
いきなり美久がバランスを崩して倒れた。
私は慌てて駆け寄る。
「どうしたのよ、いきなり?もうずっと走っていたか・・ら・・?」
美久の右足に植物のつるが巻き付いていた。
「なにこれ?これに足を取られたの?」
「・・お、お姉ちゃん・・?」
「え?」
見るとアタシの左足にもつるが巻き付いていた。