写真と動画-11
首を締められる苦しみと、自分のカラダを熟知するセックスで高まって行く快感の狭間で、奈々は経験した事のない不思議な感覚を得ていた。死にそう、イキそう、その両極端が同時に迫る未知なる感覚に、これが現実なのか幻なのかの区別もつかなくなりそうであった。ただひたすら鬼畜なまでに首を絞め腰を振る岳斗に自分の命を握られている事だけは確かだ。迫りくる命の危機に奈々は怯え始める。
「ゆ…て…下さい…、んんんっ、許して…下さい…」
何とか声を絞り出す奈々。岳斗は平然としている。
「苦しいか??」
「は…い…」
「で、命乞いか…?」
「死にたく…ない…んん…」
「そうか、死ぬよりもセックスを選ぶか!くくく、さすが奈々。セックス大好きだな。」
「も…う…」
もはや虫の音だ。まさに命の灯火が消える寸前の表情をしている。岳斗にとってそれがまたたまらない。が、本当に殺人者になるつもりはない。岳斗は奈々の首から手を離した。
「ゲホゲホ!」
一気に酸素を吸い込み咳き込む奈々。ほやけていた意識が正常に戻る。だが残されたのは快感だ。奈々な体からは苦しみが消え快感が全身を支配する。
「ああっ、ああっ、ああん…!」
狭めていたホースを開いたかのように、一気に快感が噴き出したような感覚だ。その噴き出した快感が奈々を一気に頂きまで押し上げる。
「ああん!ダメっ…!イクッ…!!」
こんなに急激に昇りつめるのは初めてだ。首絞めを開放されてからわずか5票で奈々はエクスタシーに達した。
「あああんっ…!んっ…!んっ…!」
体を伸びきらせ大きな喘ぎ声を響かせながら奈々はイッてしまった。まさに地獄から天国に到達した気分だ。奇しくも今まで体感した事のないような大きなエクスタシーを得たのであった。
しかし余韻には浸れなかった。奈々のエクスタシーなどに構わず岳斗の激しいセックスは続いていたからだ。
「奈々〜、休ませねーぞ?今からお前の好きな連続絶頂だ。腰が立たなくなるぐらい感じるもんなぁ、奈々は。真昼間から快感に溺れろ!ハハハ…!」
奈々の体を反転させた岳斗は奈々な腰を引き寄せ強引にバックで激しく突き上げる。
「ああん…!ああん…!ああん…!」
もはや恥も屈辱も感じている余裕はなかった。奈々は声が枯れるまで喘ぎ続ける事になるのであった。
「おい、仕事だろ?さっさと服着て原稿読んでこいよ。」
腰に力が入らない体を何とか動かし下着と服を着る奈々。フラフラとしながら洗面所に向かいコップに水を入れピルを飲んだ。
「…」
気持ち良さそうに中に出した瞬間の岳斗の顔が憎らしくて仕方がない。奈々は鏡を見て俯いた後、無言で部屋を立ち去る。
「やっぱ最高だよ、奈々のカラダは。暫く世話になるからな?へへへ」
背中越しにそう言った岳斗を無視して部屋を出て行った奈々。
「何なのよ!!」
急に悔しくなり下降するエレベーターの壁を思い切り蹴飛ばしたのであった。