初体験 そのあまりにも異常な あの日 その1-3
激しく動いていた男が動きを緩め、和美の耳元で、何かささやいた。
和美の顔が一瞬こわばり、じっと譲司を見つめた。そして、直ぐに小さく、いやいや、と顔を横に振る。
すかさず、和美の乳房を揉んでいた男の手が、和美の股間へと移った。
そして、和美の黒々と茂った毛をかき分けていく。
かき分けたその先に、何か棒のようなものが見えることに、譲司は気づいた。
譲司の目には、その棒のようなものが、和美の股の間から生えているように見えた。
(違う、生えているんじゃない。何か、棒のようなものを、おねえちゃんのお股が咥え
ているんだ。)
じっと目を凝らして見ていると、和美のその部分が男の動きに合わせて上下に動くのが見えた。和美のその部分にある襞のようなものが、その棒に引きずられるように、動いていた。
(まるで、口で何かを咥えてながらそれを出し入れしている時の唇みたいな動きだ。お
ねえちゃんのあそこにある口が棒を咥えて、その唇がまとわりついているんだ。)
和美の表情が明らかに変わり、半開きになったその唇からは「アッ、アッ」という短い声が何度も発せられた。
男が再び耳元で囁く。
和美は また いやいやをした。
すると、男は棒と唇の境目へと伸び、その境目あたりをゆっくりと撫で始めた。
動きに合わせるかのように、和美の声が聞こえる。
「アッ、アッアッ。ゥゥッ。ぁ、ぁ。」
男の指が再び、和美の黒々と茂みをかき分け、小さな山の頂上を露出させた。
譲司の目には、ほんの小さい点のようなとんがりが見えたものを、男の指が何度も突いたり撫ぜたりを繰り返し、指の間に挟み込むと、和美の声がひときわ高くなった。
「ゥッグ。ぁぁ、ぃ、ぃぃ、そ、そこ、アッアッ、そ、それ、アッ、ねえ、い、。」
男の指は休みなく動き、和美の腰がうねるように動き始めた。
もう一度男が和美の耳元で囁く。
あきらめたような顔をした和美が顔を上げ、譲司の顔を見た。
そして、男の方を振り返ると、小さな声で言った。
「わきありました。言う通りにします。」
「譲司。あなたも、着ているものを脱いでこっちにいらっしゃい。」
その声はかすかに震えてはいたが、言葉の一つ一つははっきりとしていた。
和美自身が何かを自分に言い聞かせているような話し方だった。
(俺も、風呂に入れってことか?)
今までに何度もうちに泊まりに来ていた和美だったが、譲司が赤ん坊のころはいざ知らず、譲司の頭の中にそんなシーンは記憶されていなかった。
しかも、今は、和美一人ではない。
和美の元亭主。
叔母の和美。そして譲司。
譲司には、この三人が一緒に風呂に入るなんてことは、不自然にしか思えなかった。
突っ立ったままの情事に腹を立てたのか、男が少しどすの利いた声で言った。
「ほら、早くしろ。一緒に楽しいことしようって言ってるんだよ。お前が大好きな和美
ねちゃんが。」
譲司はその言葉の勢いに圧倒され、男の言葉の意味も考えずに慌ててシャツとズボンを脱いだ。
パンツを脱ごうとすると、パンツの先端にいつになく硬くなったおちんちんが引っかかってなかなか脱げない。
それを見ていた男が笑った。
「ほら、和美。見てみろ。なんだかんだ言っても、お前の甥っ子は、もう一人前じゃな
いか。好きな女が元亭主に犯されて場面を見て、しっかりと勃起してやがる。」
「。。。。。」
男に押し出されるような格好で、和美の体が譲司の方に近づいた。
和美は、壁に手を突き体を支えながら、譲司の下半身に近づいて行った。
和美が差し出した手を譲司が掴もうとした時、和美の手はそれを外れ、譲司の腰へ当てられた。
和美の手を取り、和美の体を起こそうと、譲司の手が動いた瞬間だった。
その瞬間、譲司の体の中心に衝撃が走った。
譲司が舌を向くと、視線の下に、和美の後頭部が見えた。
譲司の腰に手を当て、前に倒れそうになる自分の身体を支えている和美の顔の先には、
さっき男に笑われた譲司のおちんちんが、さっきよりも硬度を増し、和美の口を狙っていたのだ。
元亭主を本気で怒らせたら。実際のところ、本当に何をしでかすかわからなかった。
風呂場の扉が突然、空いた時、そして、その扉を開けたのが、よりによって譲司だと分かった時、和美は、正直、
【終わった。】とさえ思った。
可愛い甥っ子が、12歳という若さで命を落とすことになるのだと。
しかし、元亭主に無理やり犯されながら喘ぎ声をあげ、腰を動かしている和美のあられもない姿を見たことで、中途半端に勃起した譲司のペニス。
叔母さんの情事に興奮する甥っ子という、ありえないシチュエーション。
この2つの奇妙なマッチングを面白がった元亭主が、自分たちふたりだけのはずだった禁断の情事に、小学生の甥っ子を無理やり引きずり込もうとしているのだ。
(殺されないまでも、譲司が半殺しの目に合うなんてことと比べたら、こんなことは大
したことではない。それに、考えようによっては可愛い甥っ子の、初めての場面に立
ち会える、いや、その相手となれるのだ。こんな経験は普通は、経験できるものでは
ないのだ。)
そう思うことで、和美はこれから自分が行う行為を正当化しようとしていた。
もちろん、それは和美が無理やりそう考えたのではない。
和美自身の自己防衛本能が思わせた解いてもよかった。
(これをすることが大好きな譲司の命を救うことになるのだ)という決意をした和美の口がゆっくりと開き、目の前の、まだ完全には固くなり切っていない、姪っ子である譲司のおちんちんをゆっくりと飲み込んでいく。
譲司にとって、いや、和美にとっても、いまだ経験したことのない異常な時間が、今、始まったのだった。