脱毛ワックスとソープ嬢のナナ-3
「え、ええ、毛はなかったよ…。だからあたしも同じように…」
亨の勢いに押されて答えた智美だったが、それでも自身の希望を繰り返そうとした。
「『なかったよ』って?智美はそれを見たのか!!」
しかし、そんな智美の思惑とは違うことに興奮した亨は、智美の言葉を遮った。
「え、ええ…、昼間にエッチな下着姿を撮りあったからね」
亨の勢いに圧された智美だったが、さすがに眉ねに皺を寄せつつ答えた。
「『エッチな下着を撮りあった』…」
遠い目をして智美の言葉を繰り返した亨は、瞬時にそれを咀嚼すると、勢いよく智美の肩を掴んだ。
「画像は?そのときの春奈さんのパイパン画像はないのか!!」
亨の荒い鼻息が智美の顔に迫った。反射的に視線を下げた智美の目に、春奈の名を口にしながら復活の兆しを見せ始めた亨のイチモツが入った。
「スマホだ!スマホを見せてくれ!」
亨は智美のスマートフォンを手に取って、画像アプリを立ち上げようとした。それは智美にとっては想定外の亨の行動だった。
亨の望む春奈の画像は確かに智美のスマートフォンにあった。それどころか、春奈のオナニーの動画までも。しかし、夫の寵愛を受けたい妻として、その存在を明かすわけにはいかなかった。
「あるわけないでしょ!それになによ!春ちゃんのおまんこは関係ないでしょ!亨さんが気にするおまんこはこれでしょっ!」
智美は亨からスマートフォンを奪い取ると、亨の前でガバッと足を開いて叫んだ。
「わっ、バカッ!しーっ!大きい声を出すな。近所に聞こえるだろ」
思いもしなかった智美の大声に亨は慌てた。
「だったら大声を出させないでよ。はい、これ使って」
智美は手にした脱毛ワックスを差し出した。
「使う?えっ?どういうことだ?」
「だ・か・らっ、あたしのおまんこの毛をこれで抜きなさいっての!!」
自分の要望を全く聞いていなかった亨に、智美の声はさらに大きくなった。
「わっ!しーっ、しーっ!わかったって!」
亨は慌てて脱毛ワックスを手に取った。
「えっと…。わっ、待て待て、声をあげるなよ…」
睨む智美を制しつつ、亨は手にした物体を見ながら智美が口にした言葉を思い返した。
「これを使って、毛を抜く…。えっ?これって脱毛ワックスじゃないか。智美もこれでパイパンにするってことか?」
「そうよ!」
咀嚼してようやく驚いた亨に、憮然として答える智美。そんな智美の様子を他所に、亨の表情が見る見るうちに綻んできた。
「いいのか?」
「えっ?」
締まりのない亨の顔に、智美はキョトンとした。
「智美の方からからそれを頼むとはなあ。ほら、見てみろ」
亨が指差した先に合わせて視線を下げると、亨のイチモツが見る見るうちに上を向いてきたのだ。
「うそぉ。これって、あたしのパイパンを想像してこうなったの?春ちゃんのじゃなくて?」
「もちろんじゃないか。智美のを想像してこうなったんだよ」
本当は童顔の春奈のパイパンを想像したことが切っ掛けだったが、それは言わないことにした。
だからと言って亨の言葉に嘘はない。亨がこれほどまでに興奮するのには理由があった。
それは、最近亨が行ったソープランドが起因していた。適当に指名した【ナナ】という源氏名のソープ嬢だったが、それが大当たりだった。ナナは大学生でありながらソープ嬢が天職と自負するスキモノだったのだ。