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Happy Days
【コメディ 恋愛小説】

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Happy Days〜再会の日〜-1

俺は神田蒼……、ってくだりはもういいかな
早めに俺の名前覚えてくれよ?
と、言うのも、もう入学式から一週間は経ったが俺自身クラスの連中の名前を全く覚えてなかったりするからだ。
人の名前を覚えるのはどうしても苦手でな。

「佐藤…、久保…」
「何してるの…?」
席でクラスを見渡しながら人名をブツブツつぶやく俺…。
どうやらかなり怪しかったらしく、同じクラスのコが一歩ひいた位置から声をかけてきた。
「え〜…、里山?」
「ブッブ〜♪ 大内よ♪」
「すまん…」
名前を間違えられば誰でも少しは癪に触るだろう。
それでも全く気にもしない辺り共感が持てるな。
それより何故すんなり覚えられない、俺!!
「ちなみにフルネームは?」
「ご教授よろしくお願いします」
「大内茜(オオウチアカネ)よ♪ よろしく、神田くん♪」
う〜ん、すごく良い笑顔をするコだな。
「蒼でいいよ。名字は慣れないから」
「わかった。私も茜でいいよ、蒼くん♪」
よし、このコも確実に覚えた!
あと25人…。諦めていいですか?(泣)

俺は一週間経ってもこんな感じだが、晃はと言うと…、
「ねぇ〜、晃く〜ん! 日曜日私達と遊びに行こうよ!!」
晃を囲みキャアキャア言う女のコ達。
少しうるさい…。
「日曜は用事があってな〜、ごめんよ〜♪」
基本的に晃は軽いわけではないから自分が気に入ったコとじゃないと遊ばないからな。
「何の用事〜!?」
「ん〜、内緒だ♪」
一段とキャアキャアうるさくなる…。
彼女らには晃の阿呆な内面は関係ないらしいな。
さて、姫乃はと言うと…、
「お姉さま〜♪」
グワシッ!
飛び込んで来たコを返して組み伏す姫乃…。
「だからそれはやめてって!」
う〜ん、組み伏せられてるコは幸せそうだぞ?
姫乃は外見は誰しも認める美人で、性格も良く、何より強い。
お姉さまと呼ばれ、慕われているみたいだが、どうにも度が過ぎているようだ。
同じ行為を繰り返すコ達、通称『姫乃親衛隊』がすでに約10人程…。
ちなみに帰りは必ず俺達3人揃って帰るのだが、親衛隊はついて来ようとして姫乃に激しく怒られた。
姫乃は友人と認識していない輩にプライベートな時間まで関わられる事を嫌うからな…。
無論姫乃を狙うのは女だけなわけもなく…。
ドアの端や教室の隅から姫乃を見つめる男連中…。
鼻息荒くして…、気持ち悪いよ、君達…。
あいつら見てると外見が良いのもどうかと思えてくるよ…。

「ミーハー具合に呆れてるの?」
「そうだな、あの輪にも中心にもなりたくないな」
茜はクスクス笑っている。
「茜はあの輪に入らないんだね」
「私はとりあえず中身が知りたい人だし、あの中には混じりたくないからね〜」
なるほど、同感だな。
「まぁ、あの二人は良い奴らだよ」
「蒼くんが言うからにはそうなんだろうね♪」
笑顔で即答する茜…。
「何で俺いきなりそんなに信用あるの?(笑)」
「何となく…かな♪」
何となく…ですか。う〜ん、わからん…。


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