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女らしく
【コメディ 恋愛小説】

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女らしく【02】『デートと仲間と邪魔者』-7

「…マコトは今日のことを楽しみにしてたのに俺が何にも考えて無かったせいで……本当にごめん!!許してくれ!」

大和のせいじゃない!
大和のせいじゃないよ…

「大和のせいじゃないんだよ…オレが自分の思い通りにならなくて…それでイライラして……だから、謝るのはオレの方なのに…
大和、オレの方こそ勝手に怒ってごめん!」

大和、お願いだ…許してくれ……

「……じゃあ、俺のことも許してくれ。それでお互いチャラにしよう。それに謝るなら俺じゃなくて詩乃達にも」

…ありがとう、大和。

「じゃあ…帰ろうか?……あっ、悪い。ちょっと待ってマコト!」

いきなり大和が何かを見つけ、呼び止める。

「どうしたんだ?」
「これ下さい」

そう言う露天商の人に申し出て何かを買った様だ。

「マコト、これ…」

そう言うとオレに買ったばかりの商品を手渡す。

ペンダントだった。
紐がついた、赤い楕円形の玉に十字架の様な銀色のラインが走っている。
決して高くは無いがそれでも…

「い、いいよ!オレの方が悪いのに…」
「受け取ってくれ。今日…俺、何にも出来なかったから…」
「オレ…何にも返せないぞ……」
「いいよ。俺の自己満足だから♪」
「…ありがとう…」

ここは素直に大和の好意を受け取ることにした。

「それじゃあ、帰ろうか」

歩き出す大和に向かってもう一つ、我が儘を言うことにした…

「…なあ……手…繋いでも…いいか?」

大和は迷わず、オレの手を握る…

帰ったらみんなにも謝らないとな…

けど、その前に…


ごめんな、大和。

ありがとう、大和。



再び後日談…
買ったくれたペンダント。オレはちゃんとつけている。

大和は気付かず買った様だが、実はこのペンダントには秘密がある…

それは、楕円形の玉の部分は開く様になっていてそこに写真を入れられる仕組みになっているということ。

もちろん、開けば……



ともかく、これをつけていると何処かでアイツと繋がっている様に感じるのはオレの勝手な思い込みだろうか?


続く…


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