女らしく【02】『デートと仲間と邪魔者』-4
大丈夫かぁ?まあ…二回も行ったことがあれば何とかなるだろう……
後日談だが…オレはこの時程、自分の決断を後悔したことは無かった…
「……アレ?おかしいな?あのファミレスから西に少し歩いたところにあるんだけど……」
「……おかしいのは、お前の方向感覚だあ〜!」
詩乃が歩いていったのは東…
違う意味で期待を裏切らない奴…
「…帰り道は分かるけど、ちょっとヤバくないですか、博士?…此所って……」
「Oh〜!よく気付きマシタネ、ミリィ!
あなたの思っている通り、此所は良くない方々の溜まり場で有名な場所デース!」
脳天気な口調で大事なことを告げる。
そんなあっけらかんと言うなよ…
オレ達が今いるのは工場跡地。ミリィ達曰く不良達の溜まり場。何でまたこんな所に……っていうか、誰でもいいから気付けよ!
「ほら…噂をすればなんとやらデス」
いつの間にか、湧いて出たようなたくさんの不良達に囲まれていた。
「何だテメェらは?」
「スイマセーン!我輩達、道に迷ったんデス」
リーダー格の男が答える。
「それは残念だったな」
「大人しく帰しては……」
言い終えない内に、一人が襲いかかってきた!
「…くれないみたいですわね」
「仕方ない……まだ生身だから手加減しろよ」
………今日は…大和とデートだったのに……
楽しみにしてたのに……
それなのに…それなのにぃいい!
「ドイツもコイツもオレの邪魔ばっかりしやがってぇえ!」
ナイフを持って襲いかかる奴を躱して、顔面を思いっっっきり殴り付ける!
「脇が甘ぇ!」
ドカッ!
「踏み込みが弱ぇ!」
バキッ!
「うわあ…マコト…荒れてるね……」
「仕方なくてよ。マコト、今日のことをずっと前から楽しみにしていたみたいですし」
ガッシャアアン…
「それにしても…我輩達、出番アリマセンネ」
「お姉様、強すぎですぅ!」
「マコトは子供の頃から武芸百般を仕込まれてるからな」
メキャ!
「うわぁ…今のは痛いそうですね……」