第3章-3
あれから悠太郎は情事の後で、幸に言い含めていた。
「幸、話があるんだ、聞いてくれ」
「はい、旦那様、どんなお話でしょうか?」
いつものように裸の幸は妖艶だった、
大きな乳房を悠太郎に押し付けながら気怠い目をしている。
悠太郎はこのところ幸の肉体がますます色気ずいてきたと思う。
先ほども、交合を何度も重ねて閉口していた。
今、この話をするにはいいタイミングだと思うのだ。
「幸、おまえは私のこれから言うことを聞いてくれるよな」
「はい、もちろんですとも、私でできる事でしたら」
「では、ズバリ言おう、幸は3Pと言う言葉を知っているかな?」
「3P……ですか? いえ、よく分かりませんが……それはなんですか?」
「一人の女をニ人の男でナニをするってやつさ」
「凄いです! でも前に何かで聞いたことがあります、それがどうしたんですか?」
幸は怪訝な顔をさせて悠太郎を目つめている。
「それをお前にさせようと思っているのだよ」
「えっ!」
「いやなら、この話はなかったことにしてもいい。
しかしその場合には、もうここにお前の場所はないと思いなさい」
悠太郎はじっと幸の顔を見つめていた。
明らかに幸は狼狽している。
だが、悠太郎は幸がそれを拒むことができないことを知っている。
幸には家族を支えることが必要であり、
ここでのことが幸及び愛する子供達を守るすべてだからだ。
それが、今までの家政婦が到底受け入れることができない性的なことだからだ。
それで辞めた家政婦がいたことがある。