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女らしく
【コメディ 恋愛小説】

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女らしく【01】『実習と幽霊とリストラ』-3

「ち、違うぞ!オレは決してやましいことするつもりじゃあ……」
「…?ふあぁあ……何か腹減って寝れない…マコトは何か食ったか?」

コイツは色気より食い気かよ!

……オレに色気なんてねぇけど…

「そう思ったから、学食行こうって誘いに来たんだよ!」
「そっか。じゃあ、行くかな」

そう言って大和は起きだす。

本当に………

「…鈍感…」
「おーい、早く行くぞ」
「ああ…今行く」



昼食後、オレ達は実習。

オレは幾つかの法具を持ち、大和は袋に入れられた日本刀を持って出掛ける。

銃刀法違反?

そんなもん見つからなきゃいいだけの話だ。

仮に見つかったとしても学園の力で押さえ付けるだけのこと。

この学園のバックには国もついてるからな!

国家権力、最高♪

ちなみに、角も隠してある。

閑話休題。

実習と言ってもオレ達が担当するのは幽霊がほとんど。

街に出掛け、幽霊を見つけたら確認を取って、話をして、穏便に成仏してもらう。

まあ、中には抵抗してくる奴等もいるから、そう言う奴等は力づくで成仏してもらうことになる。

でも…あんまり、暴力的な手段には出たくないんだけどなぁ……

「マコト、許可が降りたぞ!」

携帯で何やら話していた大和が叫ぶ。

「やっぱり、やるしかないか…」

ヒュッ…

オレの手から放たれた霊札はいかにも不良といった若者(幽霊)に張り付く。

「ぐっ…う、動きが……」

若者(幽霊)はその場に縫い付けられたように止まる。

「大和!」
「マコト、了解だ」

大和の手にはいつの間にか袋から取り出された刀が握られている。

黒塗の鞘から解放された白刃は有無を言わせぬ態度で相手を睨んでいる。

飾り気のない凛とした直刃。『斬る』という真っ直ぐな意志を反映している。


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