女らしく【00】『ヒトと異形と始まり』-2
──早く、強くなりたい!そうすれば、アイツの側にいられる!
ヒトではないなんてどうでもいい。
本当の自分を見てくれたのはアイツだけ……
そして月日が流れ、オレはアイツのパートナーになれた。
でも、アイツはオレの気持ちには気付いてくれない……
オレの口調も性格も男っぽいままだというせいかも知れない……
直そうとしなかったのではない。
直せなかったのだ…
直せば、今の状態は変わるかもしれない。
しかし、オレは良くない方向に変わるのが怖かった…
アイツの側にいられなくなるのが、怖かった…
そのまま、ずるずると年を重ね、現在、オレとそいつはある学園に在学している。
異形のモノとそれを使役するヒトのための学校──『雄経学園』に。
オレとアイツの仲は果たして縮まるのだろうか……
続く…