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「それは何度でも」
【青春 恋愛小説】

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「それは何度でも」-5

 俊、私まだ好きでいていいよね。
友達のまま。急に嫌いにはなれないから。
 絵梨ちゃんは私をふった俊を怒ると思う、そういう子だから。
…だから、難しいよ。応援できないけど。
私はそれを見てればいい、中学のときみたいに。昔みたいに。俊が居なくなるわけじゃないんだから。大きく息を吐く。
今日からしばらく無条件に…私は泣くんだろう。そしてたまに俊に甘えるんだろう。

 優しいから慰めてくれて期待してしまうかもしれない。
 それでも俊の気持ちがそこにないことに気づいて、また傷つくのかもしれない。
それでもいい、完全に離れちゃうわけじゃないなら。何度でも私は恋をする。

 もう秋になる。俊と会ってから十五回目の秋。


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