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夏の悪夢に囚われて
【SM 官能小説】

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悪夢の中で-4

 いく、いっちゃう。
 わたし、化物に犯されて、いっちゃう。
 体内に潜り込んできた触手たちが一斉に大きく蠕動し、膣奥に大量の体液を注ぎ込んでくる。
最高度まで感度を引き上げられた粘膜が、肉の悦びに満たされていく。
ビクビクと腰の痙攣がとまらない。
 あぁっ……!
 アイの肉体が絶頂の高みへと昇りつめた、その刹那。
化物たちの姿は跡形もなく消え去っていった。


はっとして目を覚ますと、そこはいつもの自分のベッドの上だった。
 枕元の目覚まし時計は午前三時を指している。
 手の甲で額の汗を拭いながら、アイはゆっくりと体を起こした。
嫌な夢……。
いま目の前にある世界が現実であることを確認するように、まわりの景色を確認するように見回してみる。
 一人暮らしのワンルームマンション。
 ほとんど家具もない部屋は整然と片付けられ、普段と何も変わった様子はない。
 窓のカーテンは閉じられ、バルコニーのドアにも玄関のドアにもきちんと施錠されている。
 身に着けているブルーのパジャマも寝る前に着たときのまま、ボタンひとつ外れてはいなかった。
ふう、と小さく息を吐き、アイは再びベッドに体を横たえた。
 この数年、夏になるといつも同じ悪夢を見る。
 それはいつも似たような暗闇の場面から始まり、あの気持ちの悪い物体に凌辱され尽くすまで決して終わることはない。
 おかしな夢を見てしまう原因は、なんとなくわかっていた。
 心に刻まれた七年前の出来事。
 許されない行為に溺れた日々。
 きっとあのことが忘れられなくて、こんなわけのわからない夢を見てしまうのだろう。
 あんなこと……嫌だったのに……。
 嫌だった?
 本当に?
 男の皮肉な笑顔が頭の隅にこびりついて離れない。
 もうずっと連絡も取っていないのに。
あのひとは、いったいどういう気持ちだったのだろう。
 いまは何事もなかったかのように暮らしているのだろうか。
 男の顔と声を思い出しながら、アイはパジャマと下着を脱ぎ捨てて右手をそろりと両脚の狭間へと忍ばせた。
 まるでお漏らしでもしてしまったように、そこはぐっしょりと濡れている。
 大丈夫よ、大丈夫。
 いい子ね。
 すぐに終わるから。
 まだ幼かった過去の自分を慰めるように、アイは自身の割れ目の奥へと指先を沈み込ませた。


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