紅香語り(4)-3
それからまた、月曜日、火曜日‥‥と
昼間は、わたしたち三人とも、学校です。同じ清蘭学院の、わたしと白香お姉ちゃんは上の学院、桃香は下の学院へ。お姉ちゃんが上の学院に上がった頃から、わたしたちは登校は別々気味、下校は完全に別でした。白香お姉ちゃんが三年になって登校時間が不規則になった
水曜日の、夜でした。
桃香は、お姉ちゃんの
「くいくい、くいくい〜っと」
陽気にそんな文句を口にしながら、懸架した白香お姉ちゃんのお乳首をつまみ、上下左右へとおもちゃのように動かします。催淫溶液ですっかり感じやすくなっているお姉ちゃんは、そんなつたないプレイで官能の叫びをあげはじめます。が、桃香にとっても、これは前戯という感じのようでした。
「ジャジャーン!」
あのコは、新たな道具を持ち出したのです。やはり、片桐さんのあの研究室製のようで、母乳溶液というものでした‥‥。まだ実験段階だそうですが、「ミルキーウェイ」というファンシーな愛称で呼んでいるそうです。簡単にいうと、催淫溶液の催淫効果をなくし、副産物的に発見されたという効能を持ち、女体の乳房に塗り込んで、
が――。
それを用いても、少女である白香お姉ちゃんのお乳首からは、目指すミルクは出ませんでした。
桃香は露骨にがっかりしていました。が、さらに次の道具を取り出しました。わたしにも使われた、あの
「アールシーブラってさ、なんかラジコンみたいだよね」
桃香はそれを白香お姉ちゃんのおっぱいに装着しながら、ふと口にしたのでした。
「でもさ、『アールシー』って、なんのことだろ‥‥」
「?」
なんのことだかわたしが気がつくより早く、色っぽい息を整えていたお姉ちゃんが指摘しました。
「ラジコン、てことよ、それ」
これを聞いた桃香は、目を点にして、きょときょととわたしと白香お姉ちゃんの顔とを見くらべていました。が、わたしが、
(それが正しいのよ‥‥)
とうなずくと、さっと赤くなってぷっとふくれたのでした。その仕草はとても可愛かったのですが、しかしその幼い妹はいま、お姉ちゃんの乳房を間接的に手中にしているのでした。桃香は、
(ぐぬっ‥‥!)
という