Happy Days〜始まりの日〜-1
俺は神田蒼(コウダソウ) 身長164cmと小柄で細身、顔は…まぁ、普通だ。
俺は友人2人の強引な誘いを受け、鈴山高校、通称鈴高を受験し、三人揃って合格した。
今日は晴れてその入学式という訳だ。
と、言っても校長の話なんぞ興味も無いので半分寝てる。
「眠いぞ〜、蒼〜」
「俺もだ、友人A」
眠くて多少不機嫌な俺の背中をしきりにつついたり引っ張ったりしてるこいつは友人A。
まぁ、さっき言った友人の片方だ。
「なぁ、A扱いはひどくねぇか…?」
あからさまにむくれてるが男がすると気持ち悪いぞ、A。
「もったいないくらいだろうなぁ」
からかい半分で言っただけだったのだがAの目付きが変わった…。
「いいぜ、紹介してくれねぇなら自分でするからよ♪ 俺は川上晃(カワカミアキラ)!! 身長181cmで顔はナイスガイ! 中学時代はモテまくって密かにファンクラブさえあったほどの男さ♪」
だが極度のバカ。まぁ、俺はそれが嫌いじゃないが。
自信満々に胸を張って自己紹介してくれたが、こいつは一つ忘れてる。
講堂中から注がれる好奇の目…。
そう、さっきも言ったが今は入学式中だ。
あ〜あ、校長も驚いて話止まっちゃってるよ。
『え〜…、一部とても元気の良い生徒もいるようですが…、節度を持ち…』
晃が式の後呼び出されたのは言うまでもない。
「あのバカ…」
「全くだな」
式が終わり、クラス分けの発表があったのだが、幸い俺と晃、友人Bは同じクラスになった。
「えい♪」
ゴキッ!
「ぐあっ!?」
い、いきなり殴られた…グーで。
「私をB扱いするつもりなの?」
般若が見えますよ、お嬢さん。
「いえ、喜んで紹介させていただきます。」
彼女は相沢姫乃(アイザワヒメノ)。
淑やかにという願いを込めた名前らしいが、どうやら叶わなかったようだ。
美人だがキングコン…
「とうっ♪」
ゴスッ
「うげっ!?」
お嬢さん…、スカートでドロップキックは問題ありますよ…。
ちなみに色は…
「な・に・か?」
「調子にのってごめんなさい」
「私についてはこれ以上はいいよ。一応レディだしね」
らしいのでこの辺で。
いや、イイ子なんだけど父親が、襲われたら可哀相とかって小さい頃から鍛えちゃったらしくて…。
おじさん、可哀相なのは僕達です…。
と、言うより名前に込めた願いと矛盾してるが…、まぁおじさんらしい。