狂【疑心】-3
『……』
ビリビリと封を切る。
一抹の不安が頭をよぎった。
『!』
――的中。
中にはコーヒーショップで向かい合って座る俺と姉さんの写真。
それと一枚の白い紙にワープロ書体の無機質な一行の文字。
『何 話してたの?』
『ぅわあああああぁぁ!』
俺は狂ったように手紙をちぎり それと一緒に写真を焼いた。
メラメラと燃える炎は やがてテーブルを焦がし始め 飛んだ火の粉でカーペットまでもが焼け始める。
目の前を揺らめく炎を茫然と見つめながら 自分の中にあるもっと熱く溶かさんばかりの青い炎の揺らめきを感じ始めていた。
もはや陽炎で俺自身の姿がぼやけだしていることに気付く余裕など 俺にはなかった。