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砂漠の薔薇
【女性向け 官能小説】

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私が、こーちゃんの仕事の邪魔をしてるって事?
私の存在自体が?

「ちょっとひとりになりたいんだよ。
家に帰って・・・ホッとしたいんだ」

一緒に住んでいると、私のエッチしてオーラがうるさいって事?
私が家にいるとホッと出来ないって事?

「ごめん。完全に俺の我儘だ」

自分を悪く言ってるけど、心ではそう思ってないよね?
私から離れて自由に生活したいって事だよね?

「結婚・・・すると思ってた」

ポロっとでた言葉はそれで

あ〜・・・とこーちゃんは髪をかきむしった。

「だろ?だからこれがいい機会かな?と思った」

え・・・?
これがいい機会って何?
8年付き合ってて同棲してたら結婚するって思うでしょ?
私が過剰な期待をしてるって言うの?

うちの親だってそう思ってるよ!

「仕事以外の色々な事をいったんリセットしたい」

私は―――
仕事以外の「邪魔」な「リセットしたい」事に含まれるんだね。

愛してるから、色々なことが許せる。

数時間前にそう話したのに。
こーちゃんは私に愛を感じてはいなかったんだね。

そうか。
私はリセットしたい対象なんだ・・・

そう考えたら、別れることよりも、セックスレスの事よりも
何よりも、付き合って来た今までの時間の全てを邪魔扱いされたようで
涙がこぼれた。

「ごめん」

謝られたその言葉は余計私をみじめにさせた。

愛せなくてごめん。
結婚できなくてごめん。
セックス出来なくてごめん。
同棲を続けられなくてごめん。
ひとりになりたくてごめん。

色々な意味のこもった『ごめん』は
そんな言葉を言われても私の心を晴らすこともなくて余計にみじめにさせる。



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