梨花-53
旅行の前日には鈴がブラブラする程活発に歩いても痛くないか試す為にと称して2人で近所を散歩した。比較的静かな町並みを選んで歩き、鈴の音を楽しんだ。梨花は黒いエナメルのミニスカートに上は細かいメッシュのボディタイツである。良く見れば乳首も透けて見えるのだが、すれ違う程度ではそこまで分からないだろう。しかしそういう服装だけで人が振り返る十分な理由になるのに、2人は鈴の音を試してみようという厭らしい動機が厭らしい雰囲気を醸して人に見られているのだと思っている。ブラジャーなんて勿論していないから乳首の出っ張りも丸見えである。通行人が途絶えると梨花は飛び跳ねたりして鈴の音を立てた。オサムもまるで子供のように喜んではしゃいだ。しかしその内どういう訳か鈴の音が鳴らなくなってしまい、2人はどうしたんだろうと言いながら家に戻った。ミニスカートを脱がして鈴を見ると鈴の周りはべったりと濡れ、それだけでなく鈴の中にも梨花の体から出た液体がいっぱい溜まっていた。
「ああ、これでは鳴らないな」
「どうしたの?」
「お前の粘り汁が鈴の中に充満してる」
「えー、そうかあ」
「これはいかんな。一瞬の楽しみだったな」
「でも、私感じたよ」
「うん、俺も感じたよ。興奮してパンツをだいぶ汚した」
「オサムも粘り汁を出してたのか」
「俺のは粘り汁じゃない。ぬめり汁だ」
「どこが違うの」
「お前のは男をからめ取る粘り汁。俺のは女を傷つけないようにする潤滑油」
「また。どうしてそう上手い事が即座に言えるのかしら」
「でも面白かったな。実に」
「お婆さんが鈴の音を聞いて不思議そうにキョロキョロ見回してたでしょ。あの時は恥ずかしいやら可笑しいやら何とも言えなかったわ」
「ああ。あれは面白かった。あの婆さんに感謝状を渡したいくらいだった」
旅行は九州の別府温泉に行くことになった。
「やっぱり温泉にしたのか?」
「うん。だってたくさんパンフレット集めたけどみんな温泉ばっかりなの」
「それはお前が温泉のパンフレットを集めたからだろ」
「違うわよ。温泉じゃないと旅館じゃないみたいに、みんな温泉があるのよ」
「まあいい。それで混浴なのか? そこは」
「ううん、違うわよ。でも家族風呂があるっていうから」
「そうか。それじゃ家族風呂でやりまくってくるか?」
「部屋でも風呂でもやりまくろう」
「もうあそこは痛くないのか?」
「もう全然大丈夫。引っ張っても痛くないわ」
「それじゃ下着穿かずに飛び跳ねながら行くか」
「そうね。チリンチリン鳴らしながら行きましょう」
「恥知らずな奴め。ちょっとは恥ずかしがれ」
「恥ずかしいわよ、勿論。音がすると恥ずかしくておつゆが出て来ちゃうんだから」
「おつゆって何だ? 厭らしい」
「オサムの好きな助平汁のこと」
「そんな言葉どっから仕入れてくるんだ?」
「オサムから」
「お前は下らないことだけ良く覚えているな」
「でもね。この音させながら歩いてると皆不思議そうに振り返って見るのよね」
「それはそうだろう。まさかあそこに鈴ぶら下げてるなんて誰も思わないからな」
「そうよね。これのお陰で私あそこにばっかり気を取られている。余計助平になりそう」
「それは狙ったとおりの効果が出てきたな。お前がうんと助平になるようにそれを付けたんだ」
「うん。もう助平が服着て歩いてるみたいな女になっちゃったわ」
「お前店でもそれブラブラさせて鳴らしてるのか?」
「まさか。お店の服は短いのばっかりだからノーパンって訳に行かないし、音なんか出せないわよ」
「そうか。サービスしてやってもいいぞ」
「駄目よ。今だってあの子はパンチラで売ってるなんて陰口言われてるんだから」
「いいじゃないか。今度は鈴チラと言うか、鈴チリンチリンで売れば」
「厭よ、そんなの」
梨花はスパッツのように股間に密着した服装が多いので、そういう時は鈴を膣の中に収めて変な出っ張りが出ないようにしている。だからそういう時は全く音がしない。しないけれども膣の中でコトコト鳴っているのが梨花自身には振動として感じるようで、それはバイブの振動とは違って恥ずかしい物を付けているという精神的な刺激を受けるらしい。バイブを入れる方が余程恥ずかしいのではないかと思うが、女の気持ちは分からないものだ。