楠と俺A-2
数か月後―
宮蔵は駅に向かう途中、誰かに背中を叩かれた。
「?」
振り向くと、香織がいた。彼女は満面の(宮蔵にはそう見えた)笑みを浮かべながらこう言った。
「おはよう!」
「お…はよ」
そして香織は走り去った。宮蔵はその一言で全てを知ったように思った。
(あれだよ、名前の所為だ。本当に好きになってた訳じゃない。要は勘違いだった)
宮蔵はそう自分に言い聞かせ、いつもの様に学校への道を急いだ。
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