【夜に咲く花】-7
可愛い。
握りしめていた手を離してやると、愛花の手は自分から溢れ出した愛液でドロドロに濡れていた。俺は、ふらふらと崩れそうになっている愛花の体を掴むと、体の位置を入れ替えてソファに横たえてやった。
「もう……やぁ……」
力無く横たわった愛花は、涙を拭おうともせずに荒く息を吐いている。俺は投げ出された愛花の脚を掴むと、大きく開かせ、もう一度ゆっくりと愛花の中に挿し込んだ。
尻の方から太股にかけてまで、ぐっちょりとお漏らしでもしたみたいに濡れているソコは、じゅぶぶぶっと凄くいやらしい音を立てて俺のモノを奥底まで飲み込んだ。そうして、初めはゆっくりと、徐々に激しくなる俺の動きに合わせ、更に熱く、ねっとりとした愛液を溢れさせる。
「はっ、はぁ……、はぁ、ああっ……」
愛花は荒い息を吐きながらも、もはや俺の動きにまかせたまま、抵抗することなく揺さぶられている。きつく瞑った目には涙が滲んでいるし、恍惚として背筋を伸ばし、切なげに首を降り続ける仕草は、俺が気が付かないだけで、もう何度も軽くイっているのかもしれない。
「愛花……」
息が苦しくなってくる。俺も、俺のも、もうイきそうだ。
俺は愛花の上に覆い被さると、抱きしめるようにして一層激しく突き上げ、いきなり愛花の中から引き抜いた。
「あっ!」
ドロリとした白いモノが、勢いよく愛花の腹の上に飛び散った。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
酸素が足りねぇ。
俺は一気に襲ってきた虚脱感と達成感に、どさりとソファの下に座り込んだ。横たわって荒い息を吐く愛花の足元に、頭を預ける。
苦しい……。けど、……気持ち良かった。
大きく息を吐くと、俺が抜け出した恰好のままで、弛緩したアソコをヒクつかせている愛花の体に手を伸ばす。
「いや」
あんなに激しくヤってやったってのに、思い切り、冷たく静かに拒絶された。
悲しい。
それは本気で悲しいよな。
あんなに、気持ち良くさせてやってんのに……。
愛花――
感情にまかせ愛花を初めて抱いたあの時から、俺には歯止めってもんが無くなった。ヤりたい時に、いつでも愛花の部屋に忍び込み、何度でも好きなだけ愛花を抱いてきた。それは愛花が泣こうがどうしようが関係ない。全ては俺の感情の、欲望のおもむくままの行為だ。
けど、嫌がっても無理矢理でも仕方なくでも、それでも、俺はお前を抱きたい。
「愛花」
俺は、お前が愛おしい。
ゆっくりと、横たわる愛花の髪を撫でる。
他にも女は沢山いる。俺が特定の女を作ってないのは、それは気に入った女となら誰とでも後腐れ無くヤれるからだ。いつまでもフリーでいるのは、誰とでも、俺が気に入った女といつでも好きな時にヤる為だ。
それなのに、今はもう、愛花がいい。他の誰でも無く、俺は、俺の妹である、愛花とヤるのが、一番いい。
たまに他の女とヤっていても、どこかで愛花のことを考えている。それに気づいた時、ビックリした。
愛花、お前は違うか?
お前はお前の好きな奴といる時、俺のことを考えたりしないか?お前の好きな奴と、俺を比べたりしないか?
お前は、俺は嫌か?
俺じゃ、駄目か?