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[有害図書]
【鬼畜 官能小説】

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[有害図書・後編]-15

『ヒヘヘヘ……オマンコもケツの穴も姦されちゃった女なんて、誰が彼女なんかにするかよ?クソもオシッコもブチ撒けちゃってさあ?』


本性が現れたのか、オヤジは乱暴な言葉で愛を詰ると正常位で姦し始めた。
その肉棒は深々と幼器を貫いていた。


『さすがに諦めはついたよねえ?チュッ!チュッ!へへへへ〜、臭くて汚いオマンコした肉便器の愛ちゃん?』

「う"…ッ…むぐッ…!」


まだ綺麗な部分は残っていた。
それは尚人の温もりを直に感じた唇だ……。


『こんな熱烈なキスなんて初めてだろう?もっとキスして……ウヘヘッ…しゃぶってやろうかあ〜』


猿轡から突き出ている唇を、何度も何度もジュルジュルと吸われた……ファーストキスの感触も思い出も、何もかも奪い取られていくような強烈な吸引に、愛は《絶望》を認めるしかなくなった……もはや身体にも心にも綺麗な所は無くなったのだ……痛みも苦しみも、もうどうでもいい……瞼の裏に両親と亜季の笑顔が浮かび上がった直後、視界は漆黒に覆われて心身は奈落へと落ちた………。




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季節は秋から冬に変わり、そして春へと移った。
道路脇の側溝や河原の土手に、冬の間に投げ捨てられた大量のゴミが現れてくる季節でもある。


『あ、エロ本見っけ!』

『マジかよ!?拾え拾え!』


道草を食う中学生達が橋の下に捨てられていた雑誌を見つけ、はしゃぎながら拾いに走る。
それは素人のエロ投稿雑誌だった。


『うわ……なんだよコレ?』

『頭おかしいだろコイツ、馬鹿なんじゃねえの?』


その泥だらけの誌面には、アイマスクを付けた丸顔の女性が載っていた。
セミロングの髪はボサボサになっており、犬のように四つん這いになって舌を出し、突き上げた股間の前後の穴には深々とビール瓶が突っ込まされていた。
他の写真はと言えば両手で肉棒を握りながらもう一本≠頬張り、そうかと思えば脱肛してカーネーションの花のようになった肛門を見せつけてピースサインまでしている。
その写真から知性を感じるのは不可能であり、被写体の女性には恥の概念がないのかと勘繰りたくなる代物だった。


『気持ち悪いな……こんなんで抜く奴なんているのかよ?』

『きったねえエロ本だな。オイ、そんなの放っといて行こうぜ』


雑誌は蹴飛ばされ枯れ草の中に埋もれた……美少女発見の誌面を開いた状態で……。






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あの日から20年が過ぎた。

愛と亜季の部屋は時間が止まったままで、机の上に置かれたマンガ本も、床に落ちているぬいぐるみも、お気に入りの曲が収められたMDもそのままだ。


「あの子が其処に置いた痕跡を消したくない」


察するにあまりある両親の心痛は如何許りだろう。
ある時は駅前で、ある時はアーケード街で、姉妹の情報提供を訴えて手作りのビラを配布する姿がメディアに取り上げられたりしたが、決定的な情報が得られる日は無かった……。


彼氏だった尚人は社内恋愛を経て結婚し、今では二児の父親になっていた。
ポストに惨虐な写真が届けられた事もなく、愛を失った以外には目立った異常もない日々を過ごしていた。
時々、愛を思い出す時もあったが、その辛過ぎる記憶を掘り起こしたくないと心にブレーキが掛かり、やがてぼんやりとした思い出へと風化していっていた。


そして愛と亜季を、前園一家を地獄へ導く要因となった投稿雑誌は、廃刊へと追いやられていた。

プライバシー侵害の問題もさる事ながら、児童ポルノ法に抵触する事やリベンジポルノの温床になるという指摘。
そして被写体である女性の承諾確認の有無の徹底等、雑誌作りをする上での様々な問題が浮き上がった結果、投稿者の減少と売り上げの低下を招いてしまったからだった。




「どんな些細な情報でも構いませんから」

「宜しくお願いします」


思い出したようにメディアは両親を取り上げる。
それは1分にも満たないとても短い時間で、とりあえず扱った程度のものだった。
そして次のニュースでは、新たな事件が伝えられる。

まだ《事件》は解決していないのに、また次の事件が起きている。
子供や女性を犯罪から守れという気運が社会全体に広まったというのに、相変わらず卑劣な犯罪は生まれ続けている。

愛と亜季の失踪事件はそれら≠ノ埋もれていくのだろう。
いくら両親が血を吐く思いで訴えても、世間からすれば数多ある事件の中のたった一つでしかないのだから……。


《終》


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