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秘密の四角関係
【調教 官能小説】

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秘密の四角関係(5)-3

 雨は、少し弱まったものの未だに止む気配はない。
 美穂はキッチンで夕刻前のお茶を沸かしていた。
<ガチャ>
 リビングのドアが空くと同時に、床と鉄鎖とが擦れ合う音が入ってきた。
 美穂の目に、悠也と友香が映る。
 ジャラジャラという音は、友香の首輪に繋がれた鎖とフローリングが織りなしていた。
 友香は全裸だ。
 四つん這いにされた友香の体は上気しきっている。
 尻の穴からのぞくフサフサした飾りのついた淫具は、バイブ部分が直腸内に隠れ尻尾が生えたように見えていた。
 そして、限界に近い友香の腸内を抉るように蠢き、容赦なく責め立てている。
「美穂、コーヒー」
「え?あ、はい」
 友香に釘付けだった美穂は、悠也に促されて慌てて準備を始めた。
 悠也は友香をそのままにしてイスに座った。
「おすわり」
 悠也の指示に、牝犬と化した友香は素直に従う。
「どうぞ」
「ありがとう」
 美穂の差し出したティーカップを口に運ぶ。
「美穂も飲みなよ」
「は、はい…」
 美穂はティーカップに紅茶を注ぎ、ミルクと砂糖を入れた。
 悠也が美穂を呼び捨てにするのは、プレイ中に限る。
 しかし悠也はただコーヒーを飲むだけで、いつものように淫らな指示を出さない事を、美穂は不思議に思っていた。
 それに、自然と目線が友香にいってしまう。
 悠也と美穂は普段通りなのに、この普通の空間に似合わない卑猥な少女が「おすわり」の態勢で身悶えている。
 「普通」が「卑猥」を際立たせ、美穂は性欲を掻き立てられていた。
 一方、それは友香も同じだ。
 友香を無視してコーヒーを飲む悠也は、彼女を普通の空間に溶け込んだ「犬」と見なしているようだ。
 そんな、普通ではないことを普通としている悠也の冷たさに、友香は屈辱を感じ、それは快感に還元されていった。
 美穂は自分でもわかるくらい、体温が上昇していく。
 悠也に目を向けてみるが、彼はただコーヒーを飲み、パソコンを打っている。
「浣腸器か…」
 いつも淫具を調達するサイトを眺め、悠也は呟いた。
 その言葉に、二人はピクリと反応する。
「無花果とこっちと、どっちがいいだろう…」
 悠也は二人にも聞こえるように、わざと大きな声で言った。
 ――浣腸…浣腸される……
 二人の思考は一緒だ。
 最も見られたくない行為、排泄を、悠也の前で強いられるのだろう。
 想像するだけで恥ずかしくなる。しかし、逃れられない。
 二人の思考は完全にそっちに移行し、自らの痴態を頭に思い描く。
「美穂」
「は、はい?!」
 不意に悠也に呼ばれ、美穂は裏返った声で返事をした。
「立て」
 悠也の指示に美穂が従う。
 悠也は美穂のロングスカートを手繰り寄せ、股間に手を滑らせた。
「濡れてるな…何でだ?」
「そ、それは…」
 美穂は顔を赤くして口ごもる。
「…まぁいい。友香の横で『おすわり』するんだ」
「…はい」
 友香の横に移動して、美穂は「おすわり」をした。
「服を着ててもなかなかいいなぁ」
 悠也は整然と二人を見下ろし、見比べる。
 全裸は全裸なりに、服を着たままでもそれなりに、何かそそる物がある。


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