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株式会社SMRS
【レイプ 官能小説】

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【前編】出所と再就職-1

「お世話に、なりました……」

俺、館根 貫太(たちね かんた)は1年間の服役を終え、今日出所した。
繁華街で、数人の柄の悪そうな連中に女性が絡まれているのを見て、助けに入ったのが事の始まりだった。揉み合いになって運悪く相手の一人が負傷し、過剰防衛になってこの結果である。
まあいい。過ぎたことは仕方がない。それよりも娑婆に戻って来た今、これからどうするかである。
両親は既になく、親族もいない。いわゆる天涯孤独という奴だ。服役前に勤めていた会社はとっくに首になっており、今更行っても当然相手にされないだろう。頼る先はない。

「兎にも角にも、働き口を見つけねえとな」

幸い、体は丈夫だ。待遇に文句を言わなければ、雇ってくれるところがどこかしらあるだろう。そう言えば、前科者の就職を斡旋する民間の団体があると聞いたこともある。良くは知らないが、駄目元で当たってみようか……
よし。所持金がまだ少しある今のうちに、ネカフェにでも行って情報を集めよう。そう思って駅前の方に足を向けようとしたとき、少し前方に人影が立っているのに気付いた。

「!?」

思わずはっとした。ちょっと見ないような美人だったからだ。身長は170センチぐらいか。俺より数センチ高い。外国の血が入っているのか、色は抜けるように白く、長い茶髪を三つ編みにして前に垂らしている。赤いベレー帽に赤いミニスカートを穿いていて、白い袖無しニットの胸はスイカを2つ詰め込んだように飛び出していた。歳は20歳程度に見えるが、もう少し若いかも知れない。

アイドルか何かが、撮影の合間に抜け出して来たと言ったところだろうか。いずれにしても今の俺には関係がない。そう思って立ち去ろうとしたとき、その美女が俺に向けて微笑みかけてきたような気がした。そればかりではなく、今まで立ち止まっていた彼女は俺の方に向かって歩き始めた。

「?……」

俺に何か用があるのか。それとも、俺の後ろに何かあるのか。
確かめるため、俺は横に歩いて彼女の針路から位置をずらした。すると彼女は小走りになって俺を追跡してきた。

「え……?」

やっぱり俺に用があるのか。だが、俺はこんな美女には一面識もない。気味が悪くなって逃げようとした瞬間、彼女は見かけによらず敏捷にサイドステップを踏んで俺の行く手をふさいだ。思わず声が出てしまう。

「うおっ!?」
「初めましてえ。館根貫太さんですねえ?」

少し舌足らずな発音だが、ちゃんとした日本語だった。

「な、何故俺の名前を? お前は誰だ?」
「お勤めご苦労様ですう〜お待ちしておりましたあ!」

美女は俺の質問に答えることなく、二カッと笑って敬礼の真似事をした。ますます気味が悪くなり、俺は後ずさる。美女は、俺が下がった分の距離を詰めてから言った。

「私の名前はマリンカ薄野(すすきの)と申しますう。今日は貫太さんの就職の斡旋に参りましたあ」
「就職?」

確かに今、俺は無職である。仕事を世話してくれるというなら願ってもない話だ。しかし、何故一面識もないこんな美女が俺の出所をわざわざ待ち構えて仕事をくれるのか。あまりにも不自然な気がした。

「不審ですよねえ?」

マリンカは体をかがめ、上目遣いになって言った。俺の心情を見透かしたようだ。

「……そりゃ、まあな」
「だったら、騙されたと思ってお話しだけでも聞いてみません?」
「ふうむ……」

俺は少し考えた。この上なく怪しい雰囲気ではあるが、話だけなら聞いても損はないかも知れない。本当にどうしようもないことを言われたら、その場で席を立とう。俺は軽く頷いた。

「分かった」
「やった〜嬉しいですう!」

マリンカは両手を上げてピョンピョン飛び跳ねた。馬鹿デカい乳がブルンブルン揺れるのに一瞬目を奪われるが、すぐに気を取り直して視線を逸らした。
それに気づいているのかいないのか、マリンカは俺の右隣りに並ぶと腕を組んで来た。今弾んでいた乳の肉が、今度は俺の二の腕にしたたかに押し付けられる。

「あっ、おい……」
「それじゃイキましょお〜」

マリンカはそのまま俺を引っ張って行った。

………………………………………………………………

連れて行かれた先は、駅前とは反対方向にある喫茶店だった。瀟洒で落ち着いた雰囲気のある店だったが、夕方前という時間帯のせいか、客はほとんどいない。
俺とマリンカは一番奥の席に向かい合って座る。ここだと、他の客に会話が聞こえることはまずないだろう。
コーヒーを2つ頼み、来るのを待ってからマリンカが話しかけて来る。

「いいお店でしょお?」
「ああ、そうだな」
「テーブルがちょっとちっちゃいのが玉に疵なんですけどねえ」

マリンカは、乳を2つテーブルにでんと乗せ、多大なスペースを消費していた。テーブルが小さく感じるのはそのせいに違いなかったが、俺は言及せず、就職の話を聞き出すことにした。

「それで、就職の話って……」
「あ、その前にい、これ私の名刺です」
「株式会社SMRS、代表取締役社長……」

マリンカの外見と社長という肩書は、あまり結びつかなかった。まあ、最近は学生で起業する人も多いと聞いているから、おそらくその類なのだろう。

「何をする会社なんだ?」
「ズバリ、社会正義の実現です!」
「社会正義……?」

胡散臭さが倍率さらにアップだ。俺は椅子を少し引き、席を立つ準備にかかった。

「……具体的には何をやるんだよ?」
「善意の人々を食い物にする、悪い女っているじゃないですか?」
「そりゃまあ、男でも女でも、悪い奴はいるだろ」
「そうです。その中から悪い女をターゲットにして更正させるのが、我が社の事業なのです!」


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