第二十二話-1
帰りの車中、バックミラーに写るひとみ嬢は、
さきほどまでの痴態が考えられないような、清楚な白いワンピースに身を包み、
初めてずくしの体験の余韻がまだ残っているのか、ぼーっと穏やかな表情で静かにしている。
前回同様に、今日の感想を聞くことにしたいのだが、今回は前回とは比較にならないハードさだったから、僕は少し逡巡していた。
そう思っていたら、彼女からこう切り出した。
「今日はありがとうございました。ほんとにもう、何か夢でも見てたみたい…。」
少しホッとしつつ、僕は言葉を返した。
「いえいえこちらこそ。満足していただけましたか?」
「ええ、初めてのお尻、最高でした。」
これはとても嬉しい感想だ。
もう少し詳しく、初めてのアナルセックスについて聞いてみることにした。
「わりとスムーズに最後まで進められてよかったです。気持ちよさそうに途中からしてたし。
でも、ちょっと我慢してなかったですか?」
「うーん。最初のうちは少し鈍痛っていうか、違和感があったんですけど、全部入ってしまってから少し動かされてるうちに、だんだん感じてきちゃいました。
激しく突かれだしたら、もうめっちゃ気持ちよくなってきて。
最後に中に出してもらったときは、お尻から頭まで、電気走ったみたいで…。」
「本当にイッちゃったってこと?」
「は、はい。」
今日のプレイの、いわば成否を聞いた僕の問いに彼女は顔を赤らめつつ、そう嬉しそうに答えてくれた。
そして饒舌に言葉を続ける。
「初めてのお尻って、痛いだけかなって思ってたんです。
快感ってのを感じるには、何回か経験しないとダメなのかなって。
でも、初めてからあんなに気持ちよくなれるなんて…。
やっぱりプロの腕は違いますね。」
「いやいや、貴女にもお尻で楽しめる素質があったということですよ。」
「お恥ずかしい…。」
「僕もとても気持ちよかったです。貴女のお尻は外見だけじゃなく、中に入っても最高でした。」
「ええっ! そんなぁ…もう…。」
僕の誉め言葉は、ちょっと恥ずかしかったらしい。
そして、顔を赤らめたままで、彼女はこう続けた。
「あの…また欲しくなったら、来ちゃいます!」
「ありがとうこざいます。いつでもお待ちしてますよ。」
彼女にとってのロスト・バックバージンは、とてもいいものになったようだった。