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Queen Celes
【二次創作 官能小説】

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Requiem〜後編〜-22

─────ゴト、ゴトッ・・・・



セリスは手にしていた木箱を自分の区画の棚の一角に収める。

両手でひとかかえにすれば持つことも運ぶことも容易な大きさと重さ。

真新しい檜の箱だが、地味な茶色のスカーフで包んでいる為、
棚に納めてしまえば目立つことはない。


彼女が納めた箱の周りには、
同じようにセリスが隠してしまいたい品々がある。



(・・・とりあえず、これて一区切りかな)



フィガロ城に戻ってきてから今日までの間、
怪我の為に公務に制約のあるエドガーに代わって溜まっていた公務に取り組んだ為に、個人的な時間をとることも困難だった。

それが漸く落ち着き、今日なんとか自室の棚の端に隠してあった箱を収めることになったのだ。






「これでまた1つ増えてしまったわ・・・・・」


思わずため息をつくセリス。

セリスの視線の先には
先程自分が納めたばかりの箱がある。

その箱の中にあるのは、
セッツァーからセリスに贈られ、
セリス自身が身に付けてセッツァーとの“濃密な一夜”を過ごした時の品々。

下着類一式、そして裸体を飾った装飾品────────


フィガロ城に到着する直前、セッツァーが今回の記念にと箱詰めして手渡してくれたものだ。


そして箱周辺の棚に目を転ずれば、
これまでセリスが濃密な夜を過ごしてきた他の男性から贈られた物が、
目立たないように並んでいるのである。


絵画、ドレス、彫像、ペンダント・・・・・


1つ1つに想いを馳せると、
その時その場面の情景が脳裏をよぎり
セリスの頬は赤らむ。

気づけば無意識にも、身体が熱を帯びてきたようだ。



(いけない、こんなところで・・・・暫くは王妃として色々たてこんでいるんだから)


そのせわしなさが一区切りつき、
彼女の本能が背徳の欲望を求めた時、

彼女の前に現れるのは、セッツァーか。
過去に出逢ってきた男達か。

それともセリスを惹き付ける新たな相手か。


平静を装いつつ、
セリス自身これからどのような出逢いが待っているか、期待に胸が高まっていくのが分かる。

それは墓参という厳粛な中にあっても、
その雰囲気すら感応を高めるものとして無意識に利用してしまう“女のさが”に対する期待。




(・・・・・・)





大きく深呼吸すると、
セリスはその場を離れる。

待ち受けている出逢いに向けて
今は王妃として職務を果たす為に。



────キィィ・・・・



────バタン・・・・






───── 完


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