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Queen Celes
【二次創作 官能小説】

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Requiem〜前編〜-7


(・・・・ダメダメ、今はこれからの墓参、巡礼のことに集中しないと。罰当たり、不謹慎もいいとこだわ)


目の前に背中を晒した分厚い男の筋肉のイメージが衣服の上から鮮明になりつつなる直前、セリスは慌てて首を横に振る。


今は本来の目的である“鎮魂“に集中しなければ。
ふしだらなことを考えるなんて恥知らずもいいところだわ。
もっとも、いつまで自分の中でこんなモヤモヤを抑え込めるかは正直不安だけれども。


そんなセリスの葛藤をよそに、
セリスとセッツァーを乗せたファルコン号は雲間を突き抜け、速度を保ちながら疾走していく─────





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───今回の話を思い付いたセリス自身が内心驚く程に、飛行中及び墓参自体は滞りなく進んだ。

飛行中天候が崩れたりモンスターに遭遇することもなかった。


復興途上のマランダ旧王国地域における慰霊碑、
そしてサマサ村においてレオ将軍の墓。
それぞれの場所が放置されたままではなく地元の人々により整備されていたことに安堵し、セリスは用意しておいた青い薔薇の花束を手向ける。

目を瞑り片膝をつき、今は亡き人々や恩人に想いを馳せる金髪の女戦士を見咎める人はいない。
世界崩壊から年月がたち、人々の関心が以前程に鎮魂に対して強いわけでないことがセリスに幸いした形になった。

何故ならマランダ王国自体はセリスがガストラ帝国時代に当事者として滅亡に追い込んでしまったのだから。
下手をしたらセリスの贖罪の想いなど被害者から関係ないと見なされてしまう危険もあったのだから。


セリスが墓参している間、
セッツァー自身は飛空艇を郊外に着陸させて船で待つ形にしていた。

もっとも単独行動のセリスに表向き同行はしていなかったが、
遠目から密かにセリスを見守っているかのような気配は察していた。

無頼を装うことはあっても、女性に対する心配りやダンディズムは健在であることにセリスは苦笑する。

もっとも彼自身はそ知らぬ顔をするだろうから、
セリスからそのことを話題にすることはないのだが。


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