メリッサ-6
「やらせるとはどういう意味ですか?」
「僕とセックスすることだ」
「貴方とセックスするのですか?」
「そう」
「貴方は私とセックスをしたいのですか?」
「私は貴方とセックスをしたいのです」
「貴方は私を満足させる自信があるのですか?」
「私は貴方を満足させる自信はありませんが、私を満足させたいのです」
「私を満足させる自信がないのですか?」
「正直言ってその体を見てるとね」
「私の体を見てると何なのですか?」
「アトムじゃないけど1万馬力くらいありそうだからな」
「アトム? 原子がどうかしたのですか?」
「ああ、アトムって原子のことだったのか。そうじゃなくて僕が言うアトムは漫画の主人公なんだ」
「可愛い女の子なのですか?」
「何? 可愛い女の子に誰がアトムなんて名前を付けるんだよ」
「その漫画の主人公が私に似ているのですか?」
「ああ、つまりアトムっていうのはエネルギーの塊みたいなやつでね、そこが君に似ていると言ったんだ」
「そうですね。私はエネルギッシュです」
「だからそんな女を満足させることが出来るかどうかは自信が無い」
「それでも貴方は私とセックスしたいと言うのですか?」
「はい、それでも私は貴方とセックスしたいのです」
「私の言い方を真似するのはやめて下さい」
「真似してるつもりは無いのですが移ってしまったのです」
「ふざけているのですか?」
「ふざけているのではありません」
「貴方の日本語少しおかしいです」
「貴方の日本語も少しおかしいです」
「どこがおかしいですか?」
「どことなくおかしいのです」
「私をからかっていますか?」
「貴方をからかっていません」
「それじゃともかくセックスしますか?」
「はい、ともかく直ちにセックスしましょう」
「私の胸は少し大き過ぎると思いませんか?」
「貴方の胸は大き過ぎません。私は大きい胸が大好きです」
「私のボーイフレンドは私の胸を少し大き過ぎると言います」
「貴方のルームメイトは貴方の胸がもう少し大きくてもいいと言います」
「ちょっと普通の日本語を喋ってくれませんか?」
「セックスが終わったら喋ることにして、暫く無言でセックスに励みませんか」
「私なんだかおかしくて笑いそうです」
「脚を拡げたままなら笑っても泣いても好きにして下さい」
「お願いだから普通に喋って下さい」
「お願いだから暫く喋らないで下さい」
「・・・」
「・・・」
「もう終わったんですか? 随分早いですね」
「その代わりあと1回か2回は出来ると思います」
「私が満足するまでやって下さい」
「私が満足するまでやります」
「貴方じゃなくて私がです」
「喋るのが好きなら暫く英語で喋って下さい。そうすればお互い楽になります」
「どうしてですか? 貴方は日本語よりも英語の方が得意なのですか?」
「いや、英語は全然分からない。分からないから何を喋っても気にならないのです」
「貴方に分からないなら喋っても意味が無いじゃないですか」
「それでいいのです」
「どうしてですか?」
「私はセックスしながら会話を交わしたいとは思いません」
「そんな勝手なことを言わないで下さい」
「貴女は少し変わったセックスの経験はありますか?」
「どんなセックスですか?」
「手足を縛って猿ぐつわをしてやるセックスです」
「猿ぐつわって何ですか?」
「えーと、ギャグと言ったかな」
「え? 貴方はそんなことがしたいのですか?」
「私はそんなことがしたいのです」