メリッサ-14
「ブラブラして邪魔ならハサミで切ってもいいですよ」
「ワッ、ハサミなんか出すなよ」
「オチンチンじゃなくて肩紐を切るのですよ」
「驚いた。しかしそんなことまでしてブラジャーをパンツの代わりにする必要はないだろう」
「だって貴方が私のブラをパンツの代わりにしたいと言ったのでしょう」
「ハハハ、キャシー有り難う。アメリカ人のジョークはきついなあ。それじゃ汚さないうちに返さないと」
「それはカズに上げます。もう肩紐を切っちゃったのですから」
「肩紐の無いブラジャーだってあるじゃないか」
「私の胸は大きいから肩紐が無いと駄目なのです。それはメリッサを虐めたお礼にあげます」
「メリッサを虐めたって、こんなアマゾネスみたいな女を何で僕みたいなか弱い男が虐められるんだよ。見れば分かるだろう」
「メリッサは体が大きくてもとても女性らしい心の持ち主なのです」
「何処が?」
「さあ、貴方、いつまでもそんな所を押さえていないでズボンを穿きなさい。恥ずかしいじゃないですか」
「馬鹿。誰がこんな恥ずかしい格好にしたんだ」
「そういう悪い言葉はいけません」
「チクショウ、憶えていろよ」
「それもとても悪い言葉ですね」
「クソ」
「貴方のブリーフは私がバッグに入れて持ち帰ります」
「ふん。なんなら穿いて帰れば」
「小さくて穿けないと思います」
「馬鹿デカイケツだからな」
「あとでこのバカデカイケツで貴方をフォールして上げます」
「フォールって何?」
「貴方はレスリングを知りませんか?」
「ああ、そのフォールか。はい、私はレスリングを知っています。メリッサの馬鹿デカイおケツでフォールされたら私は窒息して死んでしまいます」
「キャシー、聞いたでしょう? 彼はいつもこんな調子です」
「私の助けが要りますか?」
「おい。一体何の話をしているんだ」
「大丈夫。私1人で十分です」
「後でどうしたか聞かせてね」
「勿論です」
「あのー。真面目な話、僕とメリッサはルームメイトだったよね?」
「そうですよ」
「メイトって友達っていう意味なんだよね」
「そうですよ」
「友達だったら相手が厭がるような酷いことはしないよね」
「それは相手によりますね」
「メリッサは僕の初めての女性なんだから悪いイメージを僕に与えたりはしないよね」
「貴方の日本語はどうも良く分からないので、どうか英語で喋って下さい」
「そんな、突然日本語が分からなくなったりするなよ」
「そろそろ帰りますか?」
「僕は楽しいからもうちょっと此処にいるよ。メリッサは遠慮しないで先に帰っていいよ」
「それでは私も此処にいます」
「僕はこの爆弾パイパイと少し話がしたいんだ」
「爆弾パイパイって何ですか?」
「ああ、それは昔の日本語で、爆発的な魅力を持っている女性という意味なんですよ」
「カズはデカパイが好きなんですか?」
「分かってるんじゃないか。分かってたら知らない振りして聞くな」
「私は胸が大きすぎて悩んでいるのです。だから大きい胸が好きだという男性に会うととても嬉しいのです」
「そうですかあ。僕はそのドデカイおっぱいが好きだなあ」
「貴方がメリッサの友達でとても残念です」
「バストサイズはどれくらいありますか?」
「42インチあります」
「42インチって言うと・・・」
「1メートル5センチです」
「グハー」
「グハーってどういう意味ですか?」
「グハーというのは驚きと賞賛の意味が混ざった感嘆詞です」