葛藤-4
マンションのエントランスまで降りたところで、優里は前回の女子高生にすれ違った。
『・・・ぁ・・・あの!・・・』
気がつくと優里は彼女に声をかけていた。
少女『・・・?・・・あっ・・・』
彼女も優里の存在には記憶があった。
少しの間に、優里は彼女から話を聞いた。
少女『今日で4回目。・・・たぶん、まだ続けると思う。』
『・・・でも・・・その・・・』
少女『避妊はしてるよ。そこまでは出来ないから・・・』
優里を悟るように彼女は答えた。
恵美『私は恵美。・・・続けるようなら、また会えると思う。』
『・・・ぅ・・・うん・・・』
エレベーターに乗っていく恵美の姿は
優里にとって歳上の女性のように見えた。