【バレンタインチョコレート☆妹味】-7
「いや……」
抱き竦めてキスしようとした俺を、愛花が両手で押した。
「愛花」
俺は両手で、その細い手首を掴むと広げさせ、嫌がる愛花に、構わず、口づけた。
深く、長く、舌でまんべんなく愛花の口の中を舐め回す。
「ふっ……うっ……やっ……」
重なり合う口の中で、愛花が何か言うが、そんなもんは聞こえやしねぇ。
俺は気の済むまで舐め回してから、唇を離してやった。溢れた唾液で、愛花のピンクの唇は、ぬらぬらといやらしく光っている。
「お前、キス、下手だな」
くっと鼻の先で笑ってやると、愛花は泣き腫らした目で俺を睨んだ。
その顔すらも可愛い。
「お兄ちゃんなんか、大嫌い!」
……。
思い切り、吐き捨てられた。喧嘩した時の、愛花の捨て台詞だ。
可愛い。その言葉すらも可愛いなぁ、愛花は。
「俺は、好きだよ。愛花」
ちゅっと、今度は軽く口づける。掴んだ手も離してやる。
愛花は泣きそうに顔を歪ませると、俺を見て、「お兄ちゃんは、お兄ちゃんなのよ」と言った。
当たり前だな。
「だから、どーしたって言うんだ?」
分からねぇ妹だな。
薄く笑ってやる。
「3歳の頃から、16年間、俺はお前の兄貴をやってきてんだ。俺がお前の兄貴だってことは、俺が一番よく知ってるよ」
「だったらっ!……だったら、どーして、こんな……ことっ、するのよ……」
涙が溢れて、黒目の多い大きな瞳から、溢れ出た。
「……こんなことって、どんなことだよ?」
手を伸ばすと、愛花の目を見つめたまま、柔らかな頬を流れる涙に触れる。俺の指先に触れた涙は、つぅと俺の指に伝ってきた。
俺は、それを掬って、ゆっくりと舐めてやった。愛花の目を見つめたままで。
「お兄ちゃん……、嫌いよ」
愛花は口籠もった。
可愛い。
言葉責めなんてもんは、面倒臭くてあまりやらないんだが、愛花みたいな女には、思わず恥ずかしい言葉とか言わせたくなっちまう。
もっと言わせて、もっと辱めたくなる。俺の下で。
「お……、お父さんに……」
愛花が何か呟いた。
「愛花、お前……」
この状況で、いきなり親のことを思い出させるんじゃねぇよ。
俺は、乱暴に愛花を突き放すと、テーブルに押しつけた。ガタンと大きな音がして椅子が倒れる。愛花の顔に恐怖が広がった。
「分かってるとは思うけどなぁ、愛花」
怯えた愛花を冷めた目で見下ろす。
「親父やお袋には言うなよ」
俺は、そう言うと、愛花の白い乳房を鷲掴みにした。
「あっ、痛い!」
愛花が悲鳴を上げた。
痛くしてんだ、当たり前だ。
そのまま、親指と人差し指とで乳首を摘んで捻り上げる。
「嫌っ?!痛い!痛いよ、お兄ちゃん!」
愛花は泣き声を上げて身を捩る。
「もしも誰かに言ったら……」
俺は、そんな愛花を見下ろしながら、顔を近づけると、凄味を効かせた。
「……もっと、ヤるぞ」
「あっ……ああっ……」
愛花は、怯えたのか、それとも気持ち良くなったのか判断のつかない声を上げて、俺の言葉に、微かに頷いた。
可愛い。
もっとも、もっとヤるのは、誰にも言ってなくても、決定事項なんだがな。
くっと鼻の先で笑ってやる。
次はどんな風にして、俺の、この可愛い妹を辱めてやろうか?
俺は、もう、そんな事を考えていたのだから。
【FIN】