彩花にも撮られる悦びを-1
【彩花にも撮られる悦びを】
浴室は狭い。男と女のように、壁に手を付けて立ちバックならば問題ないが、女同士は快楽を与える肉棒がないので、どうしても口がその要素の主体となってくる。口を使って淫部を弄り合うには、やはり横にならなければならなかった。幾ら小柄の彩花といっても、浴室で横になるのには無理があった。
「続きはここでは無理ね」
きゃあきゃあ言いながら、仲良く女体を拭きあった2人は、続きを楽しむために真奈美の寝室に移動した。
「うわぁ、ダブルサイズ!真奈美ちゃん夫婦、同じベッドで寝てるんだあ。ん…、えっ、これって…」
夫婦の寝室に入った彩花は、直ぐに淫猥さが漂うその匂いに気がついた。
「あっ、ごめーん。ゴミを捨てるの忘れてた」
「えっ…」
「ほら、今朝、中出しを拭いたティッシュ、そのまんまだったみたい」
真奈美はティッシュが溢れるゴミ箱を示した。実はこの演出のため、真奈美も真希も女同士のお掃除をせずに、ティッシュに掻き出していたのだ。
「えっ、今朝もしたの?」
「てへ、彩花ちゃんが来ると想ったら興奮しちゃって(特に潤くんがね)」
正直に言ったその言葉に、彩花は引っかかった。
「興奮してエッチしたってどういうこと?真奈美ちゃんは、あたしとこうなることを予想してたの?」
彩花は猜疑心の目で真奈美を睨んだ。これまでのことが仕組まれたことだとしたら、真奈美との接し方を考え直さないといけないと思った。
「なわけないでしょお。あたしもまさか、自分が女の人にメロメロになるなんて今朝まで思ってもみなかったよ。可愛い彩花ちゃんに一目惚れしたのかなぁ…」
真奈美は言葉の最後で恥ずかしそうにモジモジした。
「そ、そうだよね。狙いでこんなことに発展しないよね」
自分に好意を示す真奈美の姿勢に嘘はない。そう感じた彩花の表情が、ぱぁっと輝いた。
「そうだよ、あたしと彩花ちゃんと相性が良かったからだよ。彩花ちゃんの前だと全部さらけ出したくなるのよ。あたしの全部を彩花ちゃんに見て欲しいだけなの」
全て真奈美の狙い通りだったが、その後ろめたさの分だけ多弁になっていた。
「嬉しい」
やはり彩花は扱いやすかった。手のひらで踊らされていると知らずに、彩花は嬉しさのあまりに真奈美に抱きついた。
(ごめんね)
彩花の髪の匂いを堪能しながら、真奈美は心の中で詫びた。
(でも、一目惚れは本当だよ。可愛いし、この大きなおっぱいも、アンバランスなクリトリスも、あたし一目でメロメロだよ)
彩花の女体をゆっくり離し、真奈美は彩花の耳許に囁くように確認した。
「で、旦那の匂いがするとこじゃ嫌?」
「ううん。だって真奈美ちゃんの旦那様だもん」
首を横に振ったが、本当は少し抵抗はあった。
(やだ、あたし、旦那様にヤキモチ妬いてる?それとも、いつでも抱いて貰える真奈美ちゃんに対して?)
彩花の揺れ具合は、直ぐに顔に出てきた。
「どうしたの?」
真奈美が心配そうに覗き込んだ。
「ううん、なんでもないよ」
首を振った彩花に、真奈美はそれ以上の追及はしなかった。
淫乱の華が咲くまでには、時折逡巡や躊躇は付き物だ。それを身をもって体験した真奈美だったが、この場は敢えて助言を与えずに、彩花の順応性に任せることにした。
(だって、今日1日でココまでクリアするとは凄い順応性だよ)