受け継がれる世界-3
「そ、そんなことより、私、もう…」
「私もよ、彩音。早くラクにして…」
彩音の両方の指先に力が籠った。
「ああ!先輩ぃ!」
「彩音、彩音ぇ!」
二人はそろって身を仰け反らせた。
「あはぁあああーーーっ!」
「くふ、うぅううーーーっ!」
ガクガク、っと全身を揺らし、硬直し、小刻みに震えながら、二人はベッドに倒れ込んだ。
「おめでとー!」
「やったね!」
「ヒューっ!」
拍手と歓声が沸き起こった。
何が起こったのか訳も分からず、ベッドの上で仰向けになって胸を大きく上下させている彩音が目だけを動かして周囲を見回したが、暗闇の中では何も見えなかった。