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妙子
【その他 官能小説】

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妙子-4

 「セックスしたとは言ってない。おっぱいの話をしたんだろ?」
 「おっぱい吸ってセックスしない訳無いでしょう」
 「それは認識不足である」
 「こら。やたら難しい言葉使って誤魔化そうとすんじゃない。ヤクザはヤクザらしい言葉使ってればいいのよ」
 「お前酔うと顔が赤くなって可愛いらしいな」
 「気安くお前なんて呼ぶな」
 「それじゃ妙子さん、店が跳ねたらスナック行かないか。貴方のお好きな寿司を取ってやるからいつもの美声を聞かせてくれよ。妙子の唄聴かないと俺の心の中のロマンの火が消えちゃうんだよ」
 「なーにがロマンの火よ。良くそういうこといけしゃあしゃあと口にするのね。恥ずかしくないの?」
 「やっぱり心の奥底でお前のこと忘れられない、あの唄が聴きたいって何かが叫んでるんだな」
 「極上の寿司3人前食べさせるんなら行ってもいいわ」
 「おお、3人前でも4人前でも食べさせるから、その代わり着替えるなよ」
 「何? 着替えるなってどういう意味?」
 「だからその服着たまま一緒に行こう」
 「これ?」
 「ああ」
 「こんなおっぱい半分こぼれたのがいいの?」
 「いいんですなあ、それが」
 「恥ずかしいじゃないの」
 「恥ずかしいったって現に着てるじゃないか」
 「それはお店の中だからいいけど、これ着たまま外に出ろって言うの?」
 「そう。出ろって言うの」
 「驚いた。普通は着替えてくれよなって言うのよ」
 「そんならこんな店に来ないで自分ちで膝小僧かかえて飲みゃいいんだ」
 「それはそうだけど、こんな格好で一緒に出歩いたらあんたが恥ずかしくは無いの?」
 「いーや。デカイおっぱいを恥ずかしいなんて言ったら神様に怒られる」
 「眼が垂れてるとおっぱいが好きになるのかしら」
 「何だそれは。垂れ眼とおっぱいとどういう関係があるんだ」
 「自然にここら辺に視線が行っちゃうからじゃないかしら」
 「馬鹿。形が垂れてても視線まで垂れてる訳じゃない」
 「自分でも分かってんじゃない、垂れ眼だって」
 「垂れ眼じゃ無いなんて言って無いだろ」
 「ま、いいわ。あんたがこれでいいと言うんなら面倒じゃなくていいわ」
 「何が面倒なんだ?」
 「着替えんのが面倒なのよ。みんな集まるから更衣室が混んで着替えるの大変なのよ」
 「なるほど。でも着替えなきゃいかんような服着てる女なんか少ないじゃないか」
 「そうでも無いわ。あんなんでも外で見ると結構派手なのよ」
 「そうかあ? あんなのおっぱい全然見えんじゃないか」
 「光った生地でしょ? それにあの色だから如何にも水商売って感じに見えるじゃないの」
 「光ってたっておっぱいが顔出さないんじゃ派手もへったくりも無いぜ。まあ、出す程のおっぱいは持ってなさそうだな」
 「おっぱい、おっぱいって騒ぐのはあんただけ」
 「んなことは無いだろう」
 「んなことある」
 「騒がない奴は気取ってんだろ」
 「あんたも少しは気取んなさい」
 「ミッドナイトショップで下着を買ってやるから穿き替えないか」
 「何でよ。何考えてんのよ。やらせないわよ」
 「やらせろなんて言わない。ガードルなんて穿いてると触り心地が悪いだろ」
 「触らなきゃいいんじゃないの」
 「いや、服の上からならいいだろ?」
 「良くない」
 「何かの拍子に手が触れるっていうこともあるじゃないか。そん時ゴワッとしたら幻滅だ」
 「何で何かの拍子に下着に手が触れるのよ?」
 「だから拍子という奴は、誰にも予測できない」
 「触るつもりで触るだけじゃない」
 「まあ、触りたいという気持ちが無意識に手を移動させてしまうんだろうな」
 「何が無意識よ」
 「それでもって、無意識に触れてしまったときに、ゴワッとしたら幻滅だろ?」
 「幻滅で結構よ」
 「いやいや、このゴッツイ手を見ろ」


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