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狂少女
【犯罪 推理小説】

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木花の母-2

〜5年前・・・〜

『佐知子、木花を連れて私が教えた場所に逃げろ!』

『武志さん、あなたも逃げましょ?』

『いいや、そうはいかない!私の研究があんな奴等の悪義に利用されてたまるか!』

アメリカのCIA極秘の計画で、木乃舞武志の死体蘇生で軍事兵器を作りアメリカの軍事レベルを最大限に引き上げ軍事最高国家に作り変える、そのために裏で政治を操り、様々な犠牲を払った・・・木乃舞武志は日本の社会貢献のために研究を続けてきた。
何故CIAに、この情報が漏れたかは解らない・・・
木乃舞武志は頑なに研究の提供を断り続けた。
そして・・・命を狙われる身になってしまった・・・

木花は父武志の手を握った。

『お父ちゃん、アタイここにいる』

『ダメだよ木花!危ないから、お母さんと一緒に行くんだ!』

佐知子は泣きながら木花を抱きしめた・・・

その時・・・爆発音と共に研究所の扉が吹き飛ばされ3人も吹き飛ばされた・・・
木乃舞武志は佐知子と木花を緊急用のシェルターの中に入れ・・・

『いいか?絶対外に出るんじゃないぞ・・・』

ゆっくりシェルターの扉を閉めた瞬間、銃を持った男が木乃舞武志の前に現れた。

『博士、上からの命令でね・・・残念です』

男は銃をバラバラにし床に放り投げ、カランピットナイフを手にし不敵な笑みを浮かべながら木乃舞武志に近づいていく・・・

『銃は嫌いでね、私のやり方で殺らせてもらいます』

するとシェルターの中から木花が出てきて、その男に飛びかかった・・・

『ヌァァァァ‼』

『何だ!?このガキぃ‼』

男は木花を壁の方まで蹴り飛ばし、木乃舞武志の喉元にカランピットナイフを思いきり突き刺し、エグるように引き抜いた・・・

『た・・・頼む・・・グフっ娘と妻だけは・・・助けてくれ・・・』

シェルターの扉の隙間から涙を流し恐怖で身体は硬直し声が出ない・・・
木花はフラつきながら立ち上がり、また男に近づいていく・・・

『も・・・木花・・・やめろ・・・やめろ・・・』

『へぇ木花ちゃんっていうのかぁ』

男は容赦なく木花の顔面に大きな斬り傷をつけ、木乃舞武志にトドメをさした。
倒れた木花は動かない、佐知子は気を失った。
その後男は木乃舞武志をバラバラにしてドラム缶の中に詰め込み硫酸をかけ火を着けた・・・
男は倒れた木花に目をやり、ゆっくり背を向け立ち去った。





『気がつけば、あの男はいませんでした・・・真っ黒いドラム缶だけが残され、木花の姿もありませんでした・・・』


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