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雨音
【兄妹相姦 官能小説】

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雨音-2

「ねえ、お風呂沸かすから着替えてリビングで待ってて…」
 不意に脱衣所から顔を出す美佐。高之はろくに返事をしないまま、タオルを腰に巻いて自室へ向かった。自室と言っても二人の部屋は同じ、二段ベッドの置かれた子供部屋である。部屋に戻った高之は鞄を乱暴に机の上に放り出し、下着を出してそれを身につける。そして高之が着替えてリビングに戻ったときには、美佐は既にリビングに戻っていた。バスタオルを巻いただけの姿でソファに座ってテレビを見ている美佐。
 美佐は片膝を立てて座っているので、バスタオルの奥の茂みが今にも見えそうである。高之は思わずそこを凝視するが、美佐はそれを見逃さなかった。
「高之のすけべ…」
 からかわれたと知り、憮然とする高之。しかし、股間のそれは既にカチカチに堅くなっていた。こめかみがきりきりと痛み、体中の血液がそこへ流れ込んでいく。
「お、お前、着替えはどうしたんだよ?」
 狼狽えて質す高之に、素知らぬ顔でテレビの方を向く美佐。
「どうせ直ぐにお風呂に入るんだもん。いいじゃない。…それに、お兄ちゃんもこれの方が嬉しいでしょ?」
 そう言って振り返る美佐。その笑顔は無邪気であり、そして妖艶でもあったが、高之はますます憮然としてそっぽを向き、苛立たしげに美佐の横にどかりと腰を下ろす。
「…知らないよ、莫迦」
 小さく呟く高之。美佐にその声は届いていたが、笑いを噛み殺し、テレビを見ている振りをする。
 美佐の横顔を、高之はただぼんやりと眺めた。テレビの音は何故か耳に残らず、雑音としか聞こえない。その代わり奇妙な事に、外の雨音だけはやけにはっきりと耳に染み込んできた。
 薄暗い部屋で、テレビの透過光が美佐の横顔を照らす。その顔は自分とそっくりなのだが、高之にはその実感はなかった。自分の顔を見るのには鏡の前に立つしかなく、その顔を意識することはない。今の高之の側にいるのは、年頃の若い娘、ただそれだけである。
 そして、美佐にとっても高之は一人の若い男でしかなかった。顔はテレビの画面を向いているものの、視線は高之の膨らんだ股間を盗み見、興奮して心臓は早鐘のように鳴っていた。有り得る筈はないのだが、もしかして高之にこの心臓の音が聞こえるのではないかと、そんな心配さえ頭によぎる。
 甘い性臭を身体から漂わせる美佐。興奮して限界にまで達した高之は、ついに美佐の柔らかな身体をソファの上に押し倒した。予期し、期待していたこととはいえ、思わず小さな悲鳴を上げる美佐。バスタオルがはらりと落ち、幼い顔とは不釣り合いな、たわわな乳房がこぼれ出す。
 興奮した高之は美佐の柔らかな乳房に顔を埋めると、汗ばんだ手で柔肌を乱暴に掴んだ。
 ところがその時、無機質な電子音が鳴り、風呂が沸いたことを告げる。美佐は風呂が沸いたことを知ると興奮してしがみつく高之の身体をやんわりと押しのけた。
「ねえ、お兄ちゃん、お風呂が沸いたよ。続きはお風呂でしようよ」
 そう言って高之に唇を重ねる美佐。高之は渋々立ち上がるが、どういう訳か美佐は起き上がろうとはしない。
「行かないのか?」
 そう言って首をかしげる高之に、美佐は両手を広げて無邪気な笑みを浮かべた。
「ねえ、お姫様抱っこして?」
 大きく溜息をつき、首を振る高之。しかし、美佐は手を下ろそうとはしない。仕方なしにその手をとり、美佐を抱え上げると、美佐は何か堪え切れない様子でくすくす笑った。
「あはは、なんか、硬いのがお尻に当たってるよお…」
「……落とすよ」
 憮然とした表情で美佐を抱え、バスルームへと運ぶ高之。風呂場に着くと美佐は高之から飛び降り、先に浴室へ飛び込んだ。
 高之は燻った興奮を持て余しながらも、後から続いて風呂場へと入ると、既に湯船に浸かった美佐が手招きしていた。
「ほらぁ、気持ち良いから、高之も早く入っておいでよ〜お」
 言われて美佐の上から浴槽へ入る高之。
「やぁああだ、せまぃい〜い。高之、変なとこ触ってるぅ〜う」
「狭いんだから仕方ないだろ…。ほら、もっとそっちに寄れよ…」
 高之が湯船に浸かると、お湯が勢いよく溢れ出した。
「……ねえ、まだ雨が降ってるよね」
 湯船を指先で掻き混ぜながら、美佐は外の雨音に耳を澄ました。まだ雨音は激しく、雷の音も聞こえている。
 目を伏せて、雨音に耳を傾ける美佐。高之は美佐の肩を引き寄せると、その身体を膝の上に乗せた。何も言わず。高之のする事を黙って甘受する美佐。逞しい腕が美佐の細い腰に絡みつき、もう片方の手は湯船に浮かんだ乳房を優しく鷲掴みにする。


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