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耀子
【SM 官能小説】

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耀子-15

 それから紀夫は本当に狂ったようにわめいている耀子の傍らで主に乳房を悪戯しながら飲んだ。耀子はその間何度か達したようで、最後にはかすれた声で「もう勘弁して。もう行かせないで、もう死んでしまう」と叫んだ。死んでしまうと言われては流石にそれ以上続ける訳にはいかない。紀夫は筋金入りのサディストなんていうのとは程遠いのである。全部のスイッチを切ると耀子は全身に張り詰めていた力を抜いてグタッとした。縛られているから姿勢が変わる訳ではないのに最前までの硬直した体が伸びやかで柔らかい女の体に一変した。胸を大きく上下させて荒い息をついていた。大きな乳房が上下に動く様は見ていて楽しい。耀子の全身は汗びっしょりである。タオルを持ってきて拭いてやり、顔に貼り付いているほつれ毛も後ろに撫で付けてやった。整った美しい顔立ちだが、今はとても可愛い顔に見える。目隠しを解いたが相変わらず目はつぶっていた。日本人としては珍しいくらいに整った顔立ちで、あるいは外国人の血が混じっているのかとも思う。菩薩のようなマリアのような、どっちとも言えるような落ち着きのある安らかな表情をしていた。

 「解いて上げるから一緒に飲もう」
 「ああ、疲れた」
 「たったの2時間しかやっていないよ」
 「2時間感じ続けていれば疲れますよ。もう全身クタクタです」
 「満足して貰えたかな」
 「満足したどころじゃないです」
 「もう2度と厭か?」
 「又何度もしてくれなければ厭です」
 「そうか。可愛いことを言う」
 「でも、もう今日はこれくらいにしておいて下さい。本当に死にそう」
 「それじゃ一緒に飲もう」
 「その前にシャワーを浴びて来ます」
 「そのままでいいよ。もう僕達は既に臭い仲になっているんだから」
 「厭です。綺麗にして来ます」

 「これからは君の服も少しずつ用意しないといけないな」
 「先生の好みの服という意味ですか?」
 「それもあるけど、こうして部屋の中にいる時に素っ裸というのも何だろう。まあ、裸は裸でなかなかいいもんだけど」
 「そういう意味でしたか。それじゃ下着だけでも着ましょうか?」
 「いや。単にパンティを穿くだけなら裸の方がいい」
 「どんな物を着て欲しいんですか?」
 「それは二人で買い物に行ってあれこれ楽しみながら選ぼうじゃないか」
 「そうですね」
 「君のオナラを録音する予定だったんだが、余りにも早く出すからその余裕も無かった」
 「悪趣味」
 「しかし盛大な凄い音だったな」
 「知りません」
 「尻から出すから知りませんか」
 「何ですか、それは」
 「いや、忘れてくれ。僕は機嫌がいいと非常に下らない駄洒落を連発する癖があってね」
 「そうですか。それじゃ今は機嫌がいいんですね」
 「ああ。君と一緒にいるとそれだけで機嫌が良くなるみたいだ」
 「嬉しい」
 「君もそうであって欲しいね」
 「何がですか?」
 「僕と一緒にいるとそれだけで濡れてしまう程嬉しくなって欲しいと言ったんだ」
 「濡れはしませんけど、一緒にいるとそれだけで嬉しいと思いますよ」
 「濡れるところまで行かないか」
 「嬉しいと濡れるなんて聞いた事ありません」
 「おっ、忘れていた」
 「何ですか?」
 「洗剤がしみ込んで却って黒くなるといけないから手当てしないと」
 「カーペットですか」
 「そうだ。此処まで飛ばしたんだよ。凄いだろう」
 「お尻から出したから知りません」
 「僕の駄洒落を真似しなくともいいさ。上手い具合に汚れは落ちたけど落ち過ぎて此処だけ周りより白っぽくなってしまったな」
 「でも黒いよりいいんじゃありませんか?」
 「そうだな。白いものならいずれ汚れて周囲と同じようになってしまうだろう」


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