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樹理
【その他 官能小説】

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樹理-5

 「そらま、外では出来ないわな」
 「別に。外でやりたければやってもいいけど」
 「いやいや、僕はそういう趣味は無いから」
 「残念ねえ。私は構わないのに」
 「人に見られて平気なのか?」
 「燃えるかもよ」
 「やったことあるの?」
 「有るわけ無いでしょ。処女だったんだから」
 「ええ加減にせい」
 「ねえ、おしっことかうんちとか汚い物が好きだって言うのは本当なの?」
 「ああ、大好き」
 「本当?」
 「本当」
 「困ったなあ」
 「まあどうにかなるだろう」
 「どうにかって?」
 「僕が我慢するか樹理が我慢するか、それとも互いに我慢できないで壊れるか、3つに1つだ」
 「壊れるって?」
 「国交断絶だな」
 「コッコウダンゼツって?」
 「つまり絶交だな」
 「絶交?」
 「そう」
 「そんなこと考えてるの? 私の中にオチンチン入れている最中だっていうのに」
 「いや、そうしたいと考えている訳じゃない。ある一定状況下においてはそういう事態に陥る可能性があるということを指摘しているだけだよ」
 「回りくどい言い方しないでよ。いいわ。何でも私が我慢すればいいって言いたいんでしょ?」
 「そうは言ってない。僕は両性の平等を尊重する主義だから女性に我慢を強いるなんていうことはしない。ただ自分も我慢はしないというだけ」
 「つまり私に我慢しろっていうことなんじゃないの」
 「それは比較衡量の問題だな。誰でも人間は厭な所といい所を持っている。ある人を好きになるということは厭な所を我慢してでもその人と付き合いたいという心情を好きだと言うんだよ。ただそれだけのことさ」
 「それじゃ私の厭な所って何?」
 「樹理には厭な所が見あたらないな」
 「それじゃ私のことが好きだっていうことじゃない」
 「勿論さ。こんなに人を好きになったことは無いし、これからも無いだろうな」
 「また大袈裟な口説き文句を言う」
 「口説き文句? 既にセックスをして、今だにチンポが入ったままという状況下で、口説き文句を言う必要が何処にあるんだよ。これ以上口説いて何の得があると思う?」
 「2回目は後ろの穴に入れたいとか」
 「それが処女の言う科白か?」
 「もう処女じゃないから」
 「さっきまで処女だった女の言う科白か?」
 「そう言えば処女は100年前に失っていた」
 「馬鹿。後ろの穴も前の穴も今日はもう沢山だよ。1度に1回、これが健全な人間のあり方なのである」
 「何が健全よ。店に来る度にSMの話ばっかりする癖に」
 「ああ、SMというのは至極健全で高尚な趣味なんだ」
 「変なこと言って、私が厭がる顔見て喜んでるだけだと思ったのに」
 「まあ、それもある」
 「ねえ、言い忘れてたけどプレゼント有り難う。嬉しかった」
 「どうしてしてないんだ」
 「だって勿体無いもの」
 「勿体無いからと言ってしなければ余計勿体無いじゃないか。100グラムもあるんだぞ。いくらしたと思ってる」
 「大体分かるわよ」
 「しないんだったら僕に貸してくれ。僕がする」
 「駄目。男はネックレスなんてしない方がいいの。明日から私がするんだから」


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