樹理-4
「大丈夫なのかよ。子供が出来たらどうすんだよ」
「心配要らない」
「安全日だったのか」
「ご免ね」
「何が?」
「こんな所にキスマーク付けちゃった」
「ああ。まあ、ネクタイ締めれば隠れるからいいよ」
樹理の口紅が唇の周りに広がっていた。雅也の性器はまだ根本まで樹理の体の中に入っていたがもう1回やろうとは思わなかった。上半身を起こして樹理の胸を見ると巨大なのに案外形を変えずに上向きに聳えている。
「これ整形してるの?」
「失礼ね。生まれつきよ」
「そうか。いや、余りにもいい形してるもんだから。僕は整形したおっぱいだって何だって大きければいいんだ」
「整形なんかしてないわよ。揉めば分かるでしょ」
「さあ、整形してても固くは無いだろう」
「整形じゃ無いわよ。整形なら脇の下から入れるんだから良く見れば傷跡がある筈よ」
「いや、別にどうでもいいんだ」
「とうとうこういう関係になったわね」
「そうだな。いい膣してるな」
「乳?」
「乳じゃない。乳もいいけど膣がいい。吸い込むみたいにぴったり合う」
「相性がいいんじゃない?」
「そうかな。男泣かせの膣だな。みんな言うだろう?」
「そんなこと知らない。処女だったから」
「処女があんなに腰動かして呻くかよ」
「貴方が上手いからよ」
「まあそういうことにしておこう」
「そこの水取って。喉乾いた」
「仰向けなのに飲めるか?」
「口移しで飲まして」
「ああ」
「あー、おいしい」
「美味かっただろ。唾液をいっぱい混ぜてやったから」
「有り難う」
「樹理のあそこ舐め回したからそこの味も付いてただろ」
「パンストどうすんのよ。もう替えは無いのに」
「もう帰るだけだからパンストは要らないだろ」
「下着も無い、パンストも無いで、帰るの?」
「しょうがないだろ。それともおしっこまみれのパンツとネバネバの付いた穴あきパンストで帰るか?」
「パンツなんて捨てちゃったもん」
「勿体無い」
「何で?」
「樹理のおしっこ染みたパンツなら僕が喜んで穿いたのに」
「汚い。変なこと言わないでよ」
「僕は汚いことが好きなんだよ。知ってるだろ。おしっことかうんちとか」
「厭あね。変なことしないでよ」
「まあ徐々に」
「ひょっとして私に嫌われようとしてんじゃないでしょうね」
「何で?」
「もうやったから」
「なるほど。それじゃ何回かやって飽きたら汚いことが好きな僕の好みを出せばいい訳だ。そうすれば嫌われて一件落着ということになる」
「駄目よ。私は家ダニよりしつこいんだから。何やっても私は離れないわよ」
「おい。結婚してくれなんて言わないという約束だったんじゃないのか」
「結婚してなんて言って無いじゃない」
「じゃ、どうしたいんだ」
「ずっとこうしていたいの」
「こうしてって?」
「だから抱き合っていたいの」
「まあ、それはいいけど無理だろう。セックスしたまま暮らす訳には行かない」
「そうね。だから会う度になるべく長くこうしていたいの。ささやかな望みでしょ?」
「ああ、まあ」
「ね?」
「何が?」
「笑ってよ」
「チーズ」
「もっと嬉しそうに笑ってよ」
「いや、嬉しいのは嬉しいんだよ。だけど僕はセックスも勿論好きなんだけど、好きな女とは一緒に外出して歩くのが好きなんだ。どうだ、いい女だろうって皆に見せたいんだよ」
「あら、それはいいわね。それは大賛成。私はただうちにいる時はセックスしていようって言っただけ」