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樹理
【その他 官能小説】

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樹理-14

 「インコだった」
 「インコは何食べるか知ってるの?」
 「さあ、ミミズだったかな」
 「それは魚でしょ。そんなことも知らないで嘘付いても駄目よ」
 「それじゃ今晩は泊まってくけど明日は帰るぞ」
 「明後日又来れば許して上げる」
 「ホヘー、たまらんなあ。二重生活になっちゃうじゃないか」
 「だから帰らなければいいのよ」
 「カレー食べたら何しよう?」
 「まだ作ってもいないのに」
 「手伝おうか?」
 「あっちに座ってなさい。男は料理なんかしないでいいの」
 「その格好で料理するのか?」
 「大丈夫。エプロンするから」
 「おっぱいに気を取られて知らなかったけど樹理はケツもいいなあ」
 「そう? 有り難う」
 「うーん。こうしてやる」
 「駄目よ。包丁持ってるんだから危ないでしょ」
 「うひゃー」
 「何やってるの?」
 「パンスト下ろしてるの」
 「そんなの分かってるけど何してるのよ」
 「此処に指入れていいかな?」
 「いい訳無いでしょ。あっちでテレビでも見てなさいよ」
 「はいはい」
 「ちょっと、パンスト元に戻してよ」
 「あそうか。そのままの方が眺めがいいんだけど」
 「歩きにくいから上げて」
 「いいケツしてるなあ。かぶりつきたくなっちゃう」
 「それは後でゆっくりやって」
 「ほら、立って来ちゃったよ。入れてもいいかな?」
 「しょうがないわねえ。料理してるっていうのに」
 「ちょっと入れるだけ。直ぐ出すから」
 「いつまでやってるのよ」
 「なかなか出ないんだよ」
 「直ぐオチンチンを出すって言ったんじゃないの?」
 「違う。直ぐザーメン出すって言ったの」
 「もう抜きなさい。後でベッドでゆっくりやろう、ネ?」
 「うん、そうするか」
 「ほら、下着とパンスト」
 「おっ、それじゃバイバイお尻さん。又あとでね」
 「何言ってるの。カレーは辛い方がいい? 甘口がいい?」
 「辛くて甘いのがいい」
 「分かった」
 「何入れてるんだよ」
 「これ? トマト・ピューレ」
 「何? トマト・ピューレって」
 「トマトの丸煮」
 「そんなのカレーに入れるのか?」
 「そうするとコクが出るの」
 「へー。それは?」
 「生クリーム」
 「ひょっとしてケーキ作ってんじゃないだろうな」
 「それからミート・ソース」
 「スパゲティだったのか?」
 「あっちに座ってなさい。側であれこれ言われると間違えちゃうじゃないの」
 「樹理のエプロン姿なんて初めて見たな。若奥様みたいでいいな」
 「若いもん。結婚してくれれば若奥様よ」
 「あー、いや。樹理みたいな美人を独占するのはいかんな」
 「慌てなくてもいいわよ」
 「それじゃ、あっち行ってよう。邪魔になるといけない」
 「さんざん邪魔してた癖に。都合が悪くなると行っちゃうんだから」
 「いや、あまりベタベタして嫌われるといけないから」
 「ベタベタされて嫌ならお料理の途中で入れさせたりするもんですか」
 「ほーう、ベタベタされるのが好きだった?」
 「好きよ。だけどベタベタして欲しいのは貴方だけ」
 「それはベタベタされるのが好きとは言わない」
 「何ていうの?」
 「さあ、何と言うのかな。ベタベタされるのが好きな人は相手が誰でもベタベタしてほしいんだ」
 「そんなの嫌よ」


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