誓いのペンダント-37
唯は浩之の上で、ぐったりとしている。浩之も、しばらく動かなかった。
「お兄ちゃん・・・赤ちゃん出来たらどうする?」
浩之はしばらく考えた。
「どうしようか・・・・」
産めよ。そう言おうと思った。唯はそういう言葉を望んでいるのだろう。だが、言うのはためらった。あまりにも、無責任すぎるからだ。
「うふふふ。ばーか」
唯が急に笑い出した。
「大丈夫よ。ちゃんと考えてるんだから。今日は安全な日だったから、お兄ちゃんに会いにきたのよ」
「おいおい、おまえもそうとうだな・・・って、じゃ、おまえ最初から・・・」
「そうよっ。今日はお兄ちゃんとHするつもりできたの。だから、お母さんもいないのよ」
「げえっ! おまえなに考えてんだよっ! 義母さんになに言ったんだ!」
「もう手遅れよ。いいじゃない、結果オーライ。お兄ちゃんが私のこと好きなら、何の問題もないわけだし」
「ああ・・・義母さんに顔みせらんないよ・・・」
「もうっ、きいてんの!」
唯が頬をふくらませる。
「でも、いつかお兄ちゃんの赤ちゃん産みたいな」
「赤ちゃんか・・・」
さすがに、浩之にはそこまで踏み込む勇気はなかった。
「じゃ、赤ちゃんつくる練習しましょ。もう一回よ、もう一回!」
「うおっ、もうだめだって。限界だよ」
「ダーメ。お兄ちゃんを、私で一杯にしてあげるから。私のことしか考えられないようにするんだからっ!」
「うぎゃあ、助けてくれえ」
これから、こういう日が続いていくのだろう。そう考えると、頭が痛くなったが、不思議と悪い気はしなかった。