誓いのペンダント-19
「あ−、え−と、この問題は・・・橋野さん、どうかな?」
「えっ!?」
何も聞いていなかった。授業どころではなかったのだ。とにかく、立ち上がる。
「あ・・・あの・・・」
みんなの視線がこっちに集まる。
「顔か赤いけど、大丈夫?」
「だ・・・だいじょうぶです・・・」
みんなに見られている。体が熱い。足が震える。ばれてはいない。わかるはずがない。そう言い聞かせる。
本当にそうなのか。
実はみんな知っていて、誰も言わないだけではないのか。そうでなくとも、あやしいとは思っているのではないか。そう考えると、更にに体が熱くなる。
「ああっ・・・くっ・・・」
声が漏れる。みんなの視線が強くなる。
「ちょっと、橋野さん?本当に大丈夫?体の調子でも悪いの」
「いや・・・本当に・・・なんでも・・・」
「ホントに? 顔、赤いわよ」
「はい・・・ちょっと、カゼぎみで・・・」
「そう・・・気をつけてね。これが終わったら、保健室に行きなさいよ」
「はい・・・すいません・・・」
なんとかやり過ごした。ホッとして席に着く。
隣の男子と目が合った。明らかに、訝しんでいる目。
もし、彼が、唯がローターを入れて授業を受けている知ったら、どう思うだろうか。彼の耳もとで、全て打ち明けたい気分になる。スカートをめくり上げて、愛液でグチョグチョになった秘部を見せてやる。彼はどうするだろうか。唯のことを軽蔑するだろうか。
「フフッ・・・」
笑いがこみ上げる。
「ああ・・・くっ・・・あはぁ・・・」
下半身からせり上がっていく快楽が、頭を一杯にする。
みんなにも知ってもらいたかった。大声で、ロ−タ−を入れてることをばらしてやりたかった。みんなそう思うだろうか。ぞくぞくするような快感が貫く。
「ああっ・・・イク・・・」
もう持たない。弾けてしまう。ばれようがなんだろうが構わない。大声で、イッてしまいたかった。
「あはぁ・・・もう、だめぇ・・・ひゃあぁぁぁ・・」
「じゃ、今日はここまで。みんなお疲れさん」
鐘が鳴った。
ふと、我に帰る。
最後までもった。ばれはしなかった。そう思う一方で、イケなかったのが、不満でもあった。