誓いのペンダント-17
唯が髪を振り乱して喘いでいる。腰の動きも激しい。
これが、あの大人しかった唯なのか。いつもお兄ちゃんと慕ってくれた唯なのか。そう思うと、浩之の胸は苦しくなる。もはや、唯は手の届かない存在になったのだ。それが、悲しかった。
「よおしっ! もっとだ、もっと動け!」
「くうっ、センパイ! あん、あん、ああっ・・・スゴイイッ!」
白木が下から激しく突き上げる。
「ほら、ほら、ほら、どうだっ!」
「いやあっ! あっ、あっ、ああっ! センパイ、好きです、好きですぅ!」
唯があんなに激しく喘いでいる。心臓が押し潰されそうだった。
「ほらっ! これはどうだ、唯」
「ああっ、それ、それダメェェ!ああっ、あああっ!」
白木が唯の秘部に手を伸ばし、クリトリスをいじる。
「ははっ、いいか? どうだ、どうだっ!」
「あん、あん、ヒャア!そんなに強くしちゃ、そこダメなのにいっ!」
「うおおっ、締まってきたぞ」
「ヒャアアア!」
「唯の締まり、最高だぞ。今までヤッてきたどの女よりすごい。はあ、はあ、唯、おまえは離さないぞ、ずっと、俺のものだっ!」
「ああっ、センパイ。私、ずっとセンパイのものです。だから、離さないでくださいっ!」
白木は体を起こすと、唯を抱きしめ、唇を奪う。
「センパイ、もう、もう、ダメェ・・・イッちゃうよ」
「そうか・・・俺もだぞ。くううっ」
「ああっ、ダメ、あああっ、イッちゃう!」
「よおし、イケよ。ほら、ほら!中に出してやる。俺の種をつけてやるぞぉぉぉ!」
「生みたいっ、私、センパイの子供、生みたいいっ! あん、あん、ダメェェェ! イク、イクゥゥゥ!」
「孕め、ちゃんと孕めよぉぉぉ!くううう!」
「イッ、イッ、イク。ああっ、センパイーーー!!あ、あ、ああーーー!!」
二人が大声で叫ぶ。しばらく、二人は動かなかった。
「ああ・・・センパイの、中に、中に出てるぅ・・・」
唯はどこか、惚けた声でつぶやいた。
浩之は打ちのめされた気分で、そっと、逃げるように立ち去った。自分は、唯が好きだったのだ。今にしてわかる。歪んだ気持ちかもしれないが、好きだという気持ちに偽りはない。今まで、認めまいとしてきたが、今日のことで、はっきりとわかった。
だが、もう遅い。唯の気持ちは、白木にしか向いていない。いや、そうでなくとも、唯と浩之が結ばれることなど有り得ないのだ。唯と浩之は兄妹。それ以上にはなれない。それがわかっていたから、好きだと認めるわけにはいかなかったのだ。
唯が妹でなければ。そう思った。それなら、この気持ちを、正直に伝えられるのに。
浩之はその考えに笑った。
たとえどんな形であれ、唯が浩之のことを、異性として好きになるはずがない。唯と釣りあうはずがないのだ。自分の何一つ、白木に勝っているものなどないではないか。
それでも、さっきのことを思い出すと、心臓がえぐり出されるような苦しみに襲われるのだ。