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夏の最初へ 夏 1 夏 3 夏の最後へ

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ふと、携帯が震え出す。

友達からだった。

話を聞いて返事を返す。携帯を閉じると俺は部屋を飛び出した。




夏の空は冬の空みたいに鮮やかに星は見えない。

空も、周りの景色も、時には人の気持ちさえうまく捉えられずにぼやけてしまう。

暑くても、汗をかいても動いてしまうのは、その輪郭を無意識に捉えようとしているからかもしれない。




待ち合わせの場所に急ぐ。

まだみんなが来るまで時間があるのに、俺は走り出した。

焦っているからじゃない。

楽しくてしかたがないんだ。

そんなことを考えるのは決まっている。



夏が来るから。


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