新堂 リョウスケ-2
遅かった…はずだよな?
もう諦めきっていた恋だった。
なのに何故かミカはオレの側で裸の状態のまま寝ていた。
ミカだけじゃない。
アカリもいるし、高原もいる。そして、その弟も。
今日は高原の家で泊まり込みだった。
昼間は出かけてカラオケしたりゲーセンいったり、晩飯は女子が手作りの料理…をしようとして危なっかしい雰囲気だったのでオレと高原兄弟でカレーを作って晩飯にしたり。
普通の仲良し高校生グループみたいな生活をしたら夜は…いつ通り乱交した。
しかも、ミカを抱いた。もう無理だろうと諦めてたオレがだ。
高原弟の話しだと、付き合う前にオレとミカがセックスしてるのを見て悔しいけど興奮したとか何とか。
何だよ、それ。
ふざけんなよ。ミカを彼女にしたのなら大切にしろよ。
表では冷静を装っていたが今にも怒りが爆発してパニックになりそうだった。
しかも、オレとミカがセックスした後はミカと高原弟が二人きりの世界といわんばかりにセックスを初めやがって…。
何だよそれ、本当に、本当にふざけんなよ…!
改めて、怒りが爆発しそうになる。
というか今までよく我慢できたなオレ。
改めて考えると、再び怒りが沸き起こる。
今からでもミカを挟んで隣で寝ている高原弟に拳を振り下ろしてやろうと行動しそうになって…ミカに身体がぶつかった。
「ん…しんどぉ…?」
「あ…すまん…」
…オイオイオイ、止めろよ!
寝ぼけてるだけだろうけど甘ったるい口調でオレを呼ぶなよ!
スゲー破壊力だ!めっちゃ可愛い!!!
ミカはどちらかといえば美人系だと思っていたが、こんな可愛らしい姿を見せられたら…色々としんどい。
「ふぁ…。なに…?まだヤりたいの…?」
「お前はオレを…」
何だと思ってるんだ、と続けそうになって言葉を止める。
…そうだ。オレはミカにとってエロい事しか考えてない猿でしかない。
本人がそう言ってたし。
なら…猿で良いよオレは。
ミカを抱けるなら、何でも良い。
「あぁ…起きたらムラムラしてきた。流石に我慢しようと思ったけど起きたなら丁度良い。ヤろうぜ」
「んぅー…」
眠いのか、瞼をこすりながらミカはオレへの返事を考えてた。
時間は…3時か。変な時間に起きちまったもんな。眠くても仕方ねぇ。
というか、本当に可愛すぎだろオイ。
「ん…良いよ、ヤろっか。寝てる間に我慢できなくなって襲われても困るし」
「おっ。そうこなくっちゃ。」
「顔洗ってくる…。あと、ここでヤると他も起こしちゃうし隣のユウキの部屋でヤろっか…」
オレは自分が猿であった事に感謝した。
ミカとセックスできるならきっかけなんて何でも良い。
それに、コレはチャンスでもある。
高原弟の馬鹿が自分の彼女を他の男に抱かせる寝取らせとかいう変な趣味があるというのなら…本当に寝取っても構わねぇよなぁ…!?