ジュディー-26
「体を褒められるなんて慣れてるだろう。耳にタコが出来てるんじゃないのか」
「人に褒められるのとキヨシに褒められるのは違うの」
「ほう。どう違う」
「知らない人から褒められたって嬉しくないけど、キヨシから褒められると凄く嬉しい」
「何で?」
「愛されてると思うから」
「僕ってジュディーを愛してるのかな」
「当たり前」
「そんな風に決め付けられると本当にそんな気がしてしまう」
「そんな気になってくれないと困るわ」
「どうして?」
「どうしてって、結婚するのに愛し合ってなければ困るじゃないの」
「え? 僕達何時の間にか結婚することになったのかよ」
「そうよ」
「ジュディーは結婚したいと思ってるの?」
「思ってるの」
「ほう。でも何で僕なの? やっぱり日本人のチンポは固いから?」
「馬鹿。チンポの固さで結婚を決める女がいると思ってんの?」
「それじゃ太さ? まさか長さじゃ無いよね、長さはいくらなんでも外人と比べられたらあんまり自信が無いんだ」
「長さも太さも関係無い。大体キヨシのチンポは短くて細い。それにこの頃ちっとも固く無い」
「おい、それは酷いだろ。それは女に面と向かってデブでブスで臭いって言うより酷い」
「いいじゃ無いの。ブスでもいいって私が言ってるんだから」
「だからブスって言われたんなら僕だって納得するけど短くて細くて柔らかいなんて言われたら死んでも死にきれない」
「大袈裟ねえ。人生はセックスがすべてじゃ無いのよ」
「そんなこと言ったって、僕のはそんなに小さいのかよ。泣けてくるなあ」
「小さくは無いよ。小さくたって私は十分満足してる」
「小さく無いよって言うけど、小さくても満足してるということは、つまり小さいということなんじゃないか」
「だから小さくない。大きくないというだけ」
「やっぱり大きい方がいいか?」
「大きい方が良かったらキヨシと結婚したいなんて言ってない」
「それはそうだけど、これでも日本人としては結構大きい方なんだよな」
「うん、大きい。驚いたもん。日本人でこんなに大きい人がいるのかと思った」
「本当かよ。大体日本人とやったことあんの?」
「あるある。100人以上やった。だからキヨシが大きいのは良く知ってる」
「本当かな。まあ、だいぶプライドは修復されたけど」
「それに固い時のキヨシの固さは並じゃないもん。あれで私なんかイチコロに参った」
「やっぱり固さか。そうだろな、大きさより固さが重要だって話は良く聞くからな」
「そうよ。白人なんて大きくてもふにゃちんだからちっとも良くない」
「そうだろ」
「そこへ行くと日本人のは固くていい。特にキヨシは元気なら石みたいに固くなるからもう最高」
「そうか、民族的自尊心と個人的自尊心の両方を擽られては抵抗不能だな」
「だから結婚するでしょ? 私と」
「僕はジュディのこと何も知らないんだけど、ジュディは独身なの?」
「独身で無けりゃ結婚なんて出来ないでしょ」
「前に結婚したことがあるとか」
「無い」
「結婚したことは無いけど18にもなる息子がいるとか」
「私は25才なのよ。何で18才の息子がいるの」
「25才? 22才じゃなかったの?」
「それは公称」
「で、故郷はアメリカの何処なの?」
「デンマーク」
「アメリカにデンマークなんて町があるの?」
「違う、アメリカじゃなくてデンマーク」