ジュディー-17
「そういう夢で目が覚めたら顎に触ってるのは首から下げた双眼鏡だった」
「馬鹿。そんなお上りさんみたいな格好で旅行なんかしないの」
「でも、インタビューの時はSMでも何でも大いに吹いたらいい。SMなんか嫌いだって言うより大好きですって言う方がいいかも知れない」
「そうでしょ。キヨシだって私がウンチしてる時興奮したでしょう?」
「馬鹿な。ジュディーの1トン・ウンコ見て誰が興奮するんだよ。第1普通は人の目の前でウンコなんかするか? 全く外人のやることは理解出来ない」
「別に目の前で出した訳じゃないでしょ。トイレに座って出しただけじゃない」
「カーテン閉めないでな。普通はカーテンがあっても誰か側にいる時はやらないもんだ」
「そうなの?」
「そうさ」
「それはいいこと聞いた」
「何が?」
「インタビューの時の話題が出来た」
「僕のことは話に出すなよ」
「誰か別の人の話だということにするから」
「それならいい」
「今度キヨシの100グラム・ウンコっていうのを見てみよう」
「馬鹿。人のウンコに興味なんか持つなよ。変態」
「健康状態の測定の為よ。有り難いと思いなさい」
「ポルノ・スターはそんなことしなくていいの。ウンコって何ですか? さあー、私はそんな物出したこと無いですねー、て顔してればいいんだ」
「馬鹿みたい。中世の貴族の娘じゃあるまいし」
「そうそう。見かけは中世の貴族の娘で中身はセックスの塊、そんなイメージがいい」
「だからその通りじゃない。見かけは貴族の娘でしょ? それで中身はセックスの塊でしょ?」
「まずった。中身も貴族の娘の方がいい」
「ポルノ路線はどうするの?」
「ジュディーは外見がポルノだから中身はポルノでなくていいんだ」
「今貴族の娘みたいに見えるって言ったじゃないの」
「いや、日本人には貴族もポルノスターも外人なんて皆同じ顔に見えるんだ」
「あんなこと言って。おっぱいばっか見て顔なんか見てないからよ」
「良く分かりますなあ」
「そんなこと1回セックスすれば直ぐ分かる。セックスしなくても分かるわ。着替える時私の胸ばっかり見てるじゃないの、ちゃんと知ってるんだから」
「それはですな、乳房の形状とか張り具合、色つやなどを見れば健康状態が手に取るように分かるからなんだ」
「マネージャーはそんなことしなくていいの。おっぱいって何ですか? さあー、私はそんな物見たこと無いですねー、て顔してればいいの」
「人の真似をするんじゃない」
「へへ」
「ジュディー、これは何だよ、これは」
「何が?」
「『はい、沢山食べますから出すものも沢山出しますよ。1トンくらい出しますから私の汚物にまみれて窒息してみたいっていう男性がいたらお手紙下さいね』って、これは何なんだよ」
「ちょっとキヨシの科白を借用したの」
「そんなことどうでもいいけど、これはイメージ壊したんじゃないかな。社長に怒られるぞ、きっと」
「そうかしら。インタビュアーは喜んでたわよ。自分が私のウンコ被りたいって顔してた」
「それは想像だけなら匂いがしないからな」
「だからいいんじゃないの? それくらいの発言は」
「まあ、喋るそばから僕が止めるっていう訳にも行かないからな」
「ポルノスターが清純ぶってもしょうがないわよ」
「まあそうだけど」
「私の服見て下着は穿いてんですか?ってそればっかり聞いてんの」
「何て答えたんだ」
「自分で確認してみて下さいって顔突っ込んでやった」
「顔突っこんでやった?」
「覗き込んで来るんだもの」
「ほう。それでどうした?」
「喜んじゃって喜んじゃって、馬鹿みたい。いい年してチンポおっ立ててんの」
「それはおしっこが溜まってたんだろう」
「それで、真っ赤な顔して、この饐えた匂いがたまらんですなあー、なんて言ってた」
「ほう。饐えた匂いとは上手いこと言うな。流石にプロなんだな」