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Time Capsule
【初恋 恋愛小説】

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Black chocolate valentine-11

甘い不倫生活を想像してペニスを堅くする俊輔。しかし友美は俊輔が思っているような女ではなかった。友美は2年生になり初めて話すずっと前から俊輔を影から見ていたのであった。俊輔を無視するようになり、俊輔が恭子と付き合い始めてデートをするようになった時も、そのデートの様子を影から見つめていた。高校は別になったが、俊輔の事はいつも見ていた。東京の大学に行った俊輔だが、友美も東京の大学に進学し、やはりずっと見ていた。俊輔が地元に就職すると友美も地元に帰り就職した。俊輔の家から1番近い保育園に就職し、まさにその時を待っていたのだ。だから保育園で再会した事は偶然ではない。必然なのであった。いわゆるストーカーだが、しかし俊輔が何も気付いていなければストーカーではない。もちろん自分にはそんな意識はない。友美の中ではずっと俊輔を影から見つめる恋する乙女なのであった。

そしてどうしてボールペンを他人に簡単にあげてしまった事に対して異常なまでに怒りを覚えたのかと言うと、その時既に俊輔が好き過ぎて歪んでしまった友美の性格の特異性が現れた結果であった。それは俊輔の気持ちを自分のものにする、友美にとってのおまじないをボールペンにかけた事から始まった。友美は俊輔を思いながらオナニーを続けていたが、会話するようになり頭の中は俊輔との初体験でいっぱいになっていた。俊輔に処女を捧げる妄想でオナニーをするようになった友美だが、あのバレンタインデーの為にチョコレートを作っていた友美は、俊輔の気持ちが自分の物になるよう祈りを込めて、チョコレートの中に自分の愛液を混ぜ込んだのであった。きっとそれを食べた俊輔は自分に引き寄せられると信じていたのであった。そしてそれを食べた俊輔が自分に夢中になる妄想をしオナニーをした所、もう処女喪失の瞬間が待てなくなり、何と俊輔にプレゼントするつもりのボールペンを挿入し処女膜を破ってしまったのであった。その自分の深い深い愛情が詰まったボールペンを俊輔が使い続けていればきっと俊輔の愛は自分に向くはずだと信じていた。どうせ俊輔に処女を捧げるのだから俊輔にあげるボールペンで処女を失っても同じだ、自分はこれ程までに俊輔を愛しているのよ…、そんな思いを込めて友美は中学2年のバレンタインデーにボールペンとチョコレートを渡したのであった。

だがその自分の愛の詰まったボールペンを簡単に他人にあげてしまった俊輔に、友美は気持ちを踏み躙られたような気がして怒りが込み上げた。それから毎日毎日俊輔を恨んだ。友美にとっては、俊輔に処女だけ奪われポイ捨てされたような気持ちになった。以降、恭子と付き合って楽しい毎日を過ごす俊輔を影からずっと恨みながら見つめていたのであった。当然恭子も憎らしかった。俊輔が恭子を好きだと言った瞬間から、実は腑が煮えくり返るような憎悪を感じていた。俊輔との仲を深めようと恭子の写真を渡していたが、内心は穏やかではなかった。高校に進み俊輔が恭子と別れた事を知った時は晴れ晴れとした気分になった。だがすぐに新しい彼女を作った俊輔に憎しみにも似た愛を感じた。俊輔が新しい彼女を作る度にその繰り返しであった。

そんな憎悪を繰り返すうちに、いつしか友美は俊輔と付き合うと言う思いよりも、奪いたいと言う気持ちに変わったのであった。しかも結婚し形式的に縛られた俊輔を奪いたい…、そう思った。友美は亜里沙と俊輔が結婚し子供を産む時を虎視眈々と狙っていたのであった。子供が出来ると愛が薄れると良く聞く。そのタイミングを見計らって友美は俊輔に近づいたのであった。


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