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妙子2
【その他 官能小説】

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妙子2-16

 「隣に座ってもいい?」
 「此処はお前のうちだ。何処でも好きな所に遠慮なく座ってくれ」
 「それじゃ此処に座っちゃおう」
 「おいおい」
 「重い?」
 「いや。見かけはもっと重そうに見えたが、そうでもないな」
 「失礼ね。そんなに太ってないわ」
 「丸顔だから太って見えるんだろうな」
 「約束だから握らせて上げるね」
 「おっ。本当にいいのか?」
 「忘れてたんでしょ」
 「忘れてはいない。忘れてはいないけど、あの時はお前随分はしゃいでいたから本気で言ってるんじゃないと思ったんだ」
 「本気だよ。ほら、遠慮しないで握っていいよ」
 「もし良かったら握るんじゃなくて吸いたいんだけどな」
 「何してもいいよ」
 「そうか。それじゃ先に礼を言っておこう。有難う、妙子さん」
 「厭だ。研ったら、改まって」

 「研は見かけによらず優しいセックスをするんだね」
 「それは弱いと非難してるのか?」
 「そうじゃないよ。優しくて思いやりのあるセックスだと褒めてるの」
 「思いやり? そんなの別にないけどな」
 「あるよ」
 「おっぱい握らせるだけのつもりが、セックスまですることになってしまったな」
 「馬鹿ね。私はそんな子供じゃないよ。おっぱい握らせればセックスすることになるくらいは分かってるよ」
 「そうか。そうだな」
 「ねえ。ソファーで寝ると肩が凝るから此処で寝ていきなよ」
 「ん? いいのか?」
 「いいよ」
 「それじゃ1晩やっかいになって肩凝りをほぐすか」
 「それは駄目」
 「何が?」
 「1晩だけなんて駄目。これからずっとやっかいになるんじゃなくちゃ駄目」
 「同棲しようと言ってるのか?」
 「うん」
 「お前の『うん』は喋る調子を付けてるだけのことが多いからもう1度聞くが、俺と同棲しようと言ってるのか?」
 「うん。そう言ってるよ」
 「そうか。俺は気楽な家無し子だから何処で寝てもいい。そうしろと言うならそうさせて貰うが、気に喰わないことがあったらいつでも出ていくからそう言ってくれ」
 「そんなこと言われてもちっとも嬉しくない」
 「それじゃ何と言えばいいんだ」
 「出てけと言われても何されても出て行かないと言って欲しい」
 「俺はそういうのは出来ないんだ」
 「プライドがあるから?」
 「まあそうだ」
 「本当に女を好きになったらプライドなんて捨てないと駄目よ」
 「妙子さん、仰いますな」
 「仰いますよ」
 「まあ、上手く行くかどうか試してみよう」
 「こうやって絡まり付いて寝てもいい?」
 「そうすると肩凝りは治らない感じがするけど、まあいいか」
 「抱き付かれるのは厭?」
 「厭じゃないんだ。だから肩が凝ってもそうされたいと思ってな」
 「それじゃそうさせて貰うね。いつも縫いぐるみに抱き付いて寝るんだけど、やっぱり人間の方が抱き心地がいい」
 「あのデカイ縫いぐるみか?」
 「そう」
 「子供みたいなことするんだな」
 「うん。子供の時からの癖だから」
 「お前の体は何処もかしこも柔らかくて気持ちいいな」


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