Girl Meets Devil 〜その\〜-4
「ただいま…」
………
昨日までなら恭夜が『おかえり』と優しく出迎えてくれていた…
しかし…家は無言のままだ……
それが堪らなく寂しい……
リビングのソファーの上に膝を抱えて座る…
半年前までは一人暮らしで、これが当たり前だった……
一人が普通だった……
でも今は、その一人が苦しい……
人は何かを失ってから、初めてその重さに気がつくと言う…
まさしく、私はそれだった…
こんな状態になって初めて気がついた…
いや、ずっと前から気づいていた…
初めて認めたのだ…
私はもう半年前の自分には戻れない…
だって…
アイツを好きになってしまったから……
アイツを愛してしまったから……
アイツが大切な存在になってしまったから……
だから…
アイツに側にいて欲しい…
アイツの側にいたい…
アイツの笑顔が見たい…
アイツに愛されたい…
もう一度、アイツに…
恭夜に…
「会いたい…」
一度、口に出してしまった言葉は壊れた様に溢れ出す……
「会いたい、会いたい、会いたい、会いたい、会いたい、会いたい、会いたい……」
我慢しきれず、大粒の涙が頬を伝い、流れていく……
「会いたいよ恭夜ぁ…帰ってきてよぉ……ぐすっ……」
寂しさに押し潰されそうだった…
半年…たった半年で私は随分と弱くなってしまった……
あの悪魔がいなければ生きていけない程弱く……