初体験-2
「…よし。じゃあ私の彼氏とエッチしてみる?」
「ふぁっ!?」
ちょっと行動が読めなくてビックリする事も多いけど。
…何だかとんでもない事を言われた気がするけど、理恵ちゃんは軽いようでしっかりと色々考えてくれるので次の言葉を待ってみる。
「今のままだと雄太くんとやってもトラウマから失敗続き、なんて事になって関係も悪くなるかもしれないと思ってさ」
「…うん」
確かに、そういった心配もあって悩んでた。
「だから私の彼氏と練習ってどうかなって。勿論、無理強いはしないよ?」
「う、うーん…」
理恵ちゃんの言いたい事は分かる。
それに理恵ちゃんも親切で言ってくれている事も分かる。
けれど、ほとんど知らない人に体を預けるのは嫌だし二人っきりになるのは怖い。
けれど理恵ちゃんの親切をあっさり断るのも…と悩んで理恵ちゃんの目を見つめてしまう。
本人は「どうかな?」と凄く気楽そうな顔をしてる。
…理恵ちゃんはあっさり彼氏の貸し出しなんかしてるけど、きっと彼氏の事を凄く信頼してるからそんな提案ができるんだよね?
「…三人」
「え?」
「流石にいきなり二人、ってのは怖いから私と理恵ちゃん。それに彼氏さんの三人でっていうのは無理かな?」
「あー、なるほどなるほど。確かにいきなり知らない人に体を預けるの怖いよね。
その辺考えられなかったのは失敗失敗」
ごめんね、と理恵ちゃんは謝ってかくれる。
むしろ私が世話になってばかりだと言うのに気を使われてばかりで申し訳ないというのに。
「三人で。悪くないね!むしろ私もサポートできるしトラウマ解消目的ならそれが一番だよね!」
「う、うん…。私も理恵ちゃんが一緒なら安心できる」
「…嬉しいねぇ。そんな事言われると。あー…でも…。」
「………?」
突然、理恵ちゃんが苦虫を潰したような顔に変わる。
さっきまで笑顔だったのに変な事言ったかな?と心配していると…。
「ちょっと、盛り上がりすぎちゃって私はあんまりサポートできないかも。
千恵美には無茶しないようにって言っておくけど私と彼氏のエッチが生々しすぎて違う意味でトラウマにならないか心配」
「…そんなに凄いの理恵ちゃんの彼氏」
まぁそこは私達が異常って事で流して欲しいけど幻滅はしないでほしいなぁと軽く流される。
…ちょっと怖いような、楽しみなような。
「…というワケで圭介ー!」
「え!?」
理恵ちゃんが突然大声出して呼んだ相手はクラスメートだった。
「あれ、言ってなかったけ?私の彼氏の福井 圭介」